2026-04-23 コメント投稿する ▼
財政審「大学医学部の定員を大胆に削減すべき」2029年から医師過剰が確定的と財務省が提言
歯科医師や薬剤師についても、財政審は「既に関連学部の定員が多すぎる」として、他学部との適正な人材配分の観点から定員を減らすべきだと訴えました。 2026年4月時点の動向として、厚生労働省は2028年度から医師多数県以外でも医学部入学定員を減員する方向で検討を進めていますが、医師少数県では引き続き確保が課題となっています。
財務省は、医学部の定員数が変わらなければ、人口10万人当たりの医師数は2022年の274人から2040年には340人まで増加すると推計しています。一方で、人口減少や医療提供の効率化などにより需要は減っていく見通しです。2026年度の新入生が最短で医師となるのは6年後の2032年度であり、現状では供給数が大きく減る可能性は低く、「医師余り」となることが事実上不可避の状況です。
歯科医師や薬剤師についても、財政審は「既に関連学部の定員が多すぎる」として、他学部との適正な人材配分の観点から定員を減らすべきだと訴えました。今後も議論を続け、持続可能な社会保障制度と財政運営に向けた建議(意見書)の取りまとめを目指します。
「希少な人材の最適配分」が急務―委員からも強い声
分科会の委員からは「定員削減は、社会全体の希少な人材の最適配分の観点から喫緊の課題。医療費を適正化する上でも重要だ」との声が上がりました。医師の養成には多大なコストと時間がかかります。医師1人を養成するためには6年間の医学教育と研修期間が必要であり、必要数以上の医師を養成し続けることは、本来なら他分野で活躍できた優秀な人材を社会全体のバランスの観点から無駄にしかねないという問題意識も背景にあります。
また財政審は、小規模な診療所が多く医療人材を効率的に活用できていないことも課題として指摘しました。外来機能の地域単位の統合や医療機器の共同調達といった施策を進める必要があるとも提言しています。
高校・大学の無償化については、財源確保なき拡大に疑問が呈されてきましたが、同様に医学部定員についても、社会の実需に基づく厳格な見直しが必要な時代に入っています。進学する側の希望だけでなく、医師が本当に社会に必要とされる数かどうかを基準に制度設計を見直す姿勢は、財政の健全化と人材の有効活用という観点から正しい方向性です。
地域偏在という課題―「数」より「配分」が本質
一方で、この議論には慎重に向き合うべき問題もあります。医師が都市部に集中する一方で地方では依然として不足しており、「医師余り」という総量の問題と「医師偏在」という配分の問題は切り離して考えなければなりません。
2026年4月時点の動向として、厚生労働省は2028年度から医師多数県以外でも医学部入学定員を減員する方向で検討を進めていますが、医師少数県では引き続き確保が課題となっています。財政審の提言が「大胆な削減」を求める一方で、地域医療の確保を同時に実現するためには、定員削減とセットで医師の地域配分を改善する規制的な手法も求められます。地域枠の活用強化や、医師少数地域への勤務を義務づける仕組みの実効性を高めることが不可欠です。
国民の間でも関心が広がっています。
「医師が余るのが分かっているのに定員を減らさなかった政策の失敗だ。今すぐ動くべき」
「地方では今でも医師不足。定員を削れば地方医療はますます崩壊するのではないか」
「医師余りというが、それは都市部の話。地方や離島では全然足りない現実がある」
「定員を削るなら同時に地方配置の仕組みも作らないと意味がない」
「薬剤師も歯科医師も過剰というのは以前から言われてきた。やっと本格的に動き出したか」
定員削減より先に問われる「偏在」の解消
財政審の提言は近く建議としてまとめられ、「骨太の方針」にも影響を与えることが見込まれます。医師の需給問題は「数を減らせばいい」という単純な話ではなく、都市と地方、病院と診療所、診療科間の偏在という複雑な問題を同時に解決しなければ意味がありません。定員削減の議論を急ぐ前に、すでに医師を目指している学生や現役の医学生・研修医に影響が及ばないよう、十分な移行期間と公平な基準の設定が求められます。財政の論理だけで医療人材政策を決めることへの慎重論も医療界から上がっており、今後の議論の行方が注目されます。