2026-06-10 コメント: 1件 ▼
子ども医療費無償化で7割が即受診 健保連が「適切利用」呼びかけ 保険料に影響
18歳未満の子どもが軽い体調不良のとき、保護者の約7割が医療機関をすぐに受診させていることが、健康保険組合連合会(健保連)の調査で分かりました。同じ軽症でも成人が即受診する割合は3割にとどまり、大きな差があります。自治体による子ども医療費の無償化が背景にある可能性があり、恩恵を受ける子育て世帯の約54%が「費用負担の構造を知らない」と答えています。無償の医療費の実態は、保険加入者全員の保険料が支えており、不必要な受診の増加が医療財政を圧迫するリスクがあります。
健保連調査で判明 子ども7割が軽症でもすぐ受診
18歳未満の子どもが軽い体調不良になったとき、保護者の約7割が医療機関をすぐに受診させている傾向にあることが、2026年6月10日までに健康保険組合連合会(健保連)のアンケート調査で分かりました。
同じ軽度の体調不良でも、成人が「まず医療機関を受診する」と答えた割合は30.6%にとどまり、大半は市販薬の服用や様子見を選択しています。一方、子どもに対しては69.2%の保護者がすぐに受診させると回答しており、大人と子どもで受診行動に大きな差があることが浮き彫りになりました。
健保連は「必要に応じた適切な受診行動を考えてほしい」と呼び掛けています。
医療費無償化の恩恵、その財源は誰が負担しているのか
こうした受診行動の差の背景には、各自治体による子ども医療費の無償化が影響している可能性があります。本来、未就学児は医療費の2割、小学生以上は3割を窓口で支払わなければなりません。しかし、多くの自治体が子育て支援の一環として窓口負担分を補助しており、実質的に無償または数百円程度に抑えられているケースが大半です。
2024年4月からは、国民健康保険における子ども医療費助成に関わる「減額調整措置」(無償化した自治体への補助金削減制度)が廃止されたことで、無償化の動きはさらに広がりました。こども家庭庁のデータによると、市区町村の過半数がすでに18歳の年度末まで通院・入院ともに医療費を助成しています。
しかし、窓口で払わなくて済む費用は消えるわけではありません。窓口負担分を補った自治体の費用は税金が、残りの医療費は公的医療保険の加入者が支払う保険料が充てられています。誰かが必ず払っているのです。
「子どもの医療費が無料なのは助かるけど、その分が保険料に回ってるとは正直知らなかった」
「タダだから気軽に受診させてたけど、それが結局保険料を上げる原因になるなら考え直さないと」
「無償」の医療は本当にタダではない 保険料に跳ね返る実態
健保連の調査では、子ども医療費の負担構造について恩恵を受ける子育て世帯の54.4%が「知らない」と回答しました。「タダだから受診できる」という認識が広まる一方で、その費用がどこから来るかを理解している保護者が半数にも満たなかった実態は深刻です。
子どもの軽症受診が増えれば増えるほど、保険制度全体の医療費が膨らみます。医療費が増えれば保険料の引き上げにつながり、子育て世帯を含む働く世代全体の負担が重くなる構造です。2026年4月からは「子ども・子育て支援金」が健康保険料に上乗せされる形で徴収が始まっており、保険料負担はさらに増している状況です。
軽い風邪でも小児科に連れていくのが当たり前だと思ってた。無償の意味をちゃんと知る必要があると感じた
適切な受診行動のために 電話相談窓口の活用も有効
健保連は今回の調査を受け、軽度の症状については市販薬での対応や経過観察を行い、症状が悪化した場合に受診する「セルフメディケーション」(自分で体調を管理して健康を維持する取り組み)の実践を促しています。
子どもの場合も、急に具合が悪くなったとき受診すべきかどうかを事前に判断できる電話相談サービスが整備されています。全国どこからでも「シャープ8000」に電話することで、保健師や看護師が相談に応じる体制があり、不必要な夜間・休日受診の抑制にも役立ちます。
「シャープ8000、知らなかった。子どもが夜中に体調悪くなったとき使えそう。知識として持っておくべきだ」
「医療費無償化は政策として良いと思うけど、使い方のルールも一緒に周知してほしい」
過度な受診が医療現場の逼迫(ひっぱく)につながるだけでなく、本当に緊急性の高い患者が適切な治療を受けにくくなるリスクもあります。無償化の恩恵を社会全体で長続きさせるためには、利用者側の意識改革と制度の財源に関する透明な情報提供が不可欠です。
まとめ
- 健保連の調査で、子どもの軽症時に「すぐ受診」させる保護者は69.2%、成人は30.6%にとどまる
- 多くの自治体が子ども医療費を無償または数百円程度に補助しており、受診の心理的ハードルが下がっている
- 窓口負担分は自治体(税金)が、残りの医療費は公的医療保険の保険料が財源
- 恩恵を受ける子育て世帯の54.4%が「費用負担の構造を知らない」と回答
- 2026年4月から「子ども・子育て支援金」が保険料に上乗せされ負担増が続いている
- 「シャープ8000」(子ども医療電話相談)の活用で不必要な受診を抑制できる
- 健保連は適切な受診行動とセルフメディケーションの実践を呼び掛けている
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