2026-06-06 コメント投稿する ▼
不法滞在者ゼロへ、入管庁が『後悔の声』を活用する新戦略とは?高市政権の政策強化
それは、すでに強制送還された外国人から収集した「もっと早く帰ればよかった」といった後悔の言葉を、現在日本に不法に滞在している人々への説得材料として活用するという、異例とも言える取り組みです。 この新たな方針は、2026年1月時点で約6万8千人に上ると推計される不法残留者の帰国を一層促進することを目的とした、「不法滞在者ゼロプラン」強化策の一環として実施されます。
不法滞在者ゼロに向けた入管庁の新戦略
この新たな方針は、2026年1月時点で約6万8千人に上ると推計される不法残留者の帰国を一層促進することを目的とした、「不法滞在者ゼロプラン」強化策の一環として実施されます。入管庁は、強制送還された外国人が母国へ向かう飛行機の中で漏らす「もっと早く帰ればよかった」「(母国で)もっと強く説得してほしかった」といった切実な声に、問題解決の糸口を見出しました。これらの「生の声」を体系的に整理・資料化し、不法滞在を続ける人々に対し、自らの将来を悲観する前に、より早く、より賢明な選択として帰国を促すことに繋げようというのです。
強制送還の実態と「後悔の声」の背景
入管庁の担当者によれば、強制送還のプロセスにおいて、職員は送還される外国人から上記のような後悔の言葉を頻繁に耳にするといいます。これらの言葉の根底には、日本で正規の手段で働くことができず、社会保障や法的な保護も受けられないまま不安定な生活を送らざるを得なかったことへの深い無念さが存在すると考えられます。成果を上げられないまま、貴重な人生の時間を浪費してしまったという後悔は、不法滞在という状況がもたらす過酷な現実を浮き彫りにします。入管庁は、この当事者自身の言葉こそが、日本国内で不法滞在を続ける人々に対して、帰国を促す上で極めて強い説得力を持つと判断しました。実際に、過去1年間の送還者約7500人のうち、職員が付き添って国費で強制送還されたのはわずか約300人であり、大多数は自発的な帰国でした。このデータは、自発的な帰国をいかに効果的に促進するかが、不法滞在者削減の鍵であることを示唆しています。
多様な送還手法の検討と担当者の専門性強化
入管庁は、「後悔の声」の資料化という新しいアプローチに加え、これまで一時停止していたチャーター機による集団送還の再開も具体的に検討しています。これにより、送還手法を画一的なものから、より多様で実効性のあるものへと転換し、不法滞在者の帰国プロセスを効率化することを目指しています。さらに、帰国の説得業務に特化した担当部署を新設する可能性や、経験豊富なベテラン指導官が若手職員に対し、より高度な説得技術や対応方法について研修を行うといった、人材育成面での強化も視野に入れています。これは、単に強制力をもって退去を求めるのではなく、個々の状況に寄り添いながらも、毅然とした態度で帰国を促す、政府の本気度を示すものと言えるでしょう。
仮放免者への対応厳格化と今後の展望
今回の強化策においては、健康上や人道上の特別な配慮から、入管施設への収容を一時的に解かれている「仮放免者」に対する監視体制も厳格化されます。入管庁は、仮放免の許可要件を満たしているかどうかの調査を徹底し、その要件を満たさなくなったにもかかわらず、日本国内に不法に滞在し続けている者に対しては、速やかに入管施設へ収容した上で、帰国に向けた説得を強化する方針です。加えて、2024年6月に施行された改正入管難民法では、日本からの自発的な帰国を選択した外国人に対し、将来的な日本への再入国を許可するまでの期間を短縮する制度が導入されました。こうした法整備と、今回新たに導入される「後悔の声」の活用、仮放免者への厳格な対応といった施策を組み合わせることで、政府は「不法滞在者ゼロ」という国家目標の達成に向け、より実効性のある対策を多角的に推進していく構えです。この新たな取り組みが、長年の課題である不法滞在問題の解決にどれほどの貢献を果たすのか、その具体的な効果と影響が今後、大いに注目されるところです。
まとめ
・不法滞在者ゼロプラン強化策として、入管庁は強制送還された外国人の「後悔の声」を説得材料に活用する方針を発表。
・目的は、2026年1月時点で約6万8千人いるとされる不法残留者の帰国促進。
・「もっと早く帰ればよかった」といった声は、不法滞在生活の困難さと無念さから生じていると分析。
・チャーター機による集団送還の再開や、説得担当者の専門性強化も検討。
・健康・人道上の理由で仮放免中の者に対し、要件確認を強化し、満たさなくなった場合は収容・説得を行う。
・2024年6月施行の改正入管難民法(自発帰国者の再入国期間短縮)とも連携し、多角的なアプローチで問題解決を目指す。