2026-06-02 コメント: 1件 ▼
大阪「なにわ筋線」事業費倍増 国に継続予算要望 府市「副首都実現に不可欠」 6500億円規模へ
大阪市内を南北に縦断する都市鉄道計画「なにわ筋線」について、大阪府と大阪市は、総事業費が当初計画の倍近くに膨らむ見通しとなったことを受け、国に対して予算の継続的な確保を求める要望書を提出しました。 * 大阪府と大阪市は、都市鉄道計画「なにわ筋線」の総事業費が約6500億円に倍増する見通しとなったことを受け、国に予算の継続的確保を要望した。
「副首都・大阪」実現へ不可欠な都市基盤
なにわ筋線は、大阪駅(北側エリア)から難波地区までを結ぶ、全長約7キロメートルの新たな鉄道路線です。この計画は、大阪の都心部における南北方向の交通ネットワークを強化し、人々の移動をよりスムーズにすることを目的としています。事業は、大阪府と大阪市が出資する第三セクター「関西高速鉄道」が担っています。
2026年6月2日、大阪府の担当者と大阪市の横山英幸市長らは、国土交通省を訪れ、なにわ筋線の整備に関する要望書を提出しました。この要望は、計画を進める上で直面している厳しい財政状況を国に伝え、理解と協力を得ることを目的としています。
想定超える事業費増大の背景
なにわ筋線の総事業費は、当初約3300億円と計画されていました。しかし、近年続く世界的な物価高騰や、建設資材、エネルギー価格の上昇といった要因により、その総額は当初の計画を大幅に上回り、約6500億円規模にまで膨らむ見通しとなりました。
これは、計画の当初予算から倍近い増加となる計算です。コロナ禍からの経済活動の回復過程で、建設需要が世界的に高まったことや、地政学的なリスクによる資源価格の不安定化などが、日本のインフラ整備コストにも大きな影響を与えている状況を示しています。
府市の強い決意と国の支援要請
今回の要望書では、なにわ筋線を単なる地域交通網の整備にとどまらず、国家戦略として推進されている「副首都・大阪」構想を実現するために不可欠な都市基盤であると位置づけました。
府市は、事業費の増額分も含め、「必要な予算を継続的に確保すること」を国に強く求めています。これは、府市のみの財政力だけでは、この大規模プロジェクトを全うすることが困難であることを示唆しています。
大阪市の横山市長は、要望提出に先立ち、「わが国にとって必要な路線だ。物価高騰などの要因があるが、着実な事業実施を目指していく」と記者団に対して述べており、計画実現に向けた強い決意を表明していました。
国家戦略としてのなにわ筋線
なにわ筋線の整備は、大阪都心部の回遊性を高め、経済活動を活性化させる上で極めて重要です。大阪駅周辺の再開発エリアや、難波・心斎橋といった既存の繁華街とのアクセスが向上することで、新たなビジネスチャンスの創出や観光客の誘致にも繋がることが期待されます。
さらに、この路線は、リニア中央新幹線や、現在計画が進む北陸新幹線の敦賀から新大阪への延伸といった、他の大規模交通インフラとも連携するポテンシャルを秘めています。これらの広域インフラが相互に連携することで、関西地域全体の競争力強化、ひいては日本全体の持続的な成長に貢献することが見込まれます。
府市は、こうした長期的な視点に立ち、なにわ筋線への国の継続的な財政支援が、日本の未来への重要な投資であると訴えています。今後、国との緊密な協議を通じて、予算確保に向けた具体的な方策が模索されることになります。
まとめ
- 大阪府と大阪市は、都市鉄道計画「なにわ筋線」の総事業費が約6500億円に倍増する見通しとなったことを受け、国に予算の継続的確保を要望した。
- 同計画は、「副首都・大阪」構想を実現するための不可欠な都市基盤と位置づけられている。
- 事業費増大の主な要因は、近年の物価高騰や資材価格の上昇である。
- 大阪市の横山市長は、計画着実実施への決意を表明している。
- なにわ筋線は、大阪都心部の活性化や、他の広域交通インフラとの連携を通じて、関西経済圏全体の成長に貢献することが期待される。
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