2026-05-28 コメント投稿する ▼
給付付き税額控除、制度設計へ踏み込む 国民会議実務者会議、チームみらいが詳細説明
会議では、新たな所得支援策として注目される「給付付き税額控除」について、具体的な制度設計に踏み込んだ議論が行われた模様です。 実務者会議では、事務局から給付付き税額控除に関するより具体的な制度設計案が提示されました。
第12回実務者会議開催、制度設計に焦点
2026年5月27日、社会保障制度のあり方などを議論する「国民会議」の実務者会議が開催されました。会議では、新たな所得支援策として注目される「給付付き税額控除」について、具体的な制度設計に踏み込んだ議論が行われた模様です。会議後、チームみらいの国対委員長である峰島侑也氏と政調会長の古川あおい氏が記者団の質問に応じ、議論の概要を説明しました。この制度は、低所得者層への支援強化と、働く意欲の維持を両立させることを目指すものとして、今後の政策立案における重要なテーマとなっています。
事務局提案に各党が質疑、金額は未定
実務者会議では、事務局から給付付き税額控除に関するより具体的な制度設計案が提示されました。これに対し、各党の実務者は活発な意見交換を行ったとのことです。峰島氏は、「これまでの有識者会議や実務者会議での意見を踏まえ、より具体的な制度設計について、事務局からご説明があり、それに対して各党が意見を述べるという場でした」と会議の進め方を説明しました。ただし、具体的な給付額や所得制限の基準といった、制度の根幹に関わる数値については、まだ検討段階であり、現時点では金額等は決まっていないとの認識を示しました。この発言からは、制度の枠組みは固まりつつあるものの、具体的な水準設定にはなお時間を要することがうかがえます。
給付付き税額控除とは? 低所得者支援の新機軸
給付付き税額控除は、所得税の税額から一定額を差し引く「税額控除」に、所得が一定額を下回る場合に現金などを支給する「給付」を組み合わせた制度です。従来の生活保護制度や各種手当など、複雑に分かれていた低所得者支援策を一本化し、より効率的かつ効果的に支援を行うことを目指しています。この制度の大きな特徴は、所得が低いほど、受け取れる金額が多くなる(あるいは、納税額よりも給付額が多くなる)点にあります。これにより、低所得者層の可処分所得を直接的に増やし、生活水準の向上を図ることができます。また、所得の増加に応じて給付額が減っていくため、働いて収入が増えた場合でも、手取りが大きく減ることはありません。このため、従来の公的扶助制度では「働く意欲が削がれる」といった指摘があった点に対し、給付付き税額控除は「就労促進効果」も期待できるとされています。先進国ではすでに導入されている例も多く、日本でも少子化対策や貧困対策、あるいは働き方改革を進める上での基盤整備として、その導入が長年議論されてきました。
財源確保や対象範囲、今後の課題は山積
今回の国民会議の実務者会議では、制度設計の具体化に向けた一歩が進んだ形ですが、実現に向けては多くの課題も残されています。まず、最も大きな課題となるのが財源の確保です。給付付き税額控除を広く実施する場合、その財源として巨額の予算が必要となります。増税なのか、既存の社会保障費の再配分なのか、あるいは歳出削減なのか、国民的な合意形成を含めた財源論議が不可欠です。
また、給付の対象となる所得の範囲や、控除・給付の具体的な水準をどう設定するかは、制度の公平性や実効性に直結する重要な論点です。過度に手厚くすれば財政負担が重くなり、逆に範囲や水準が低すぎれば、支援策としての効果が限定的になってしまいます。さらに、既存の年金、児童手当、生活保護といった社会保障制度との関係性をどう整理するのか、制度導入に伴う事務手続きの煩雑さなども、クリアすべき課題として挙げられます。チームみらいとしては、これらの課題について、今後も各党との連携を図りながら、国民的な議論を深めていく方針です。今回の実務者会議での議論が、給付付き税額控除の実現に向けた具体的なステップとなるのか、今後の動向が注目されます。