2026-05-26 コメント: 1件 ▼
竹中平蔵氏が批判する沖縄「ザル経済」 観光利益は県外流出、県民の貧困は放置のまま
沖縄県の入域観光客数は2025年に過去最高の1075万人を記録しました。しかし、1人当たりの県民所得は全国最下位水準のまま。子どもの相対的貧困率は約29.9%と全国平均の約2.2倍にのぼります。経済学者の竹中平蔵氏は、観光で生まれた利益の大半が県外・海外へ流出し、県民の資産として残らない「ザル経済」の構造を問題視しています。玉城デニー知事が基地問題に県政エネルギーを集中させる一方で、観光公害と貧困という「県民が直面するリアル」への具体策は乏しく、その責任が問われています。
観光客は増えても県民は豊かにならない「ザル経済」の実態
沖縄では外資系を含む大手資本による高級リゾートホテルの建設が続いており、インバウンド需要の取り込みにより観光収入は拡大しています。しかし、こうした収益の多くは沖縄に本社を置かない県外資本・外資に帰属するため、沖縄の地元企業や県民の資産としては残りにくい構造になっています。
毎年観光客が増えているのに、地元の友人の給料は全然上がらない。いったいどこに利益が流れているんだ
沖縄のホテルの多くを本土(県外)資本や外資が占め、利益が外に漏れ出ているという「ザル経済」の問題は、研究者やメディアからも繰り返し指摘されてきました。未就業者で観光関連産業への就業意向を示す県民が「働きたい」「やや働きたい」の合計でわずか19.1%にとどまるというデータも、観光産業が県民に根付いた産業として機能しきれていない現状を映しています。
さらに、観光客の急増による交通渋滞、住宅地での騒音、外国人観光客のマナー問題など、観光関連以外の県民にとっては利益がほとんどない一方で、生活上の負担だけが積み重なる「観光公害(オーバーツーリズム)」の懸念も宮古島・石垣島を中心に表面化しています。
竹中平蔵氏が指摘する「利益は外、負担は県民」の構造
竹中平蔵氏は、観光で生み出された莫大な利益の大半が県外・海外へと吸い上げられ、沖縄の地元に新たな産業や強固な資産として蓄積されない構造を問題視しています。こうした「ザル経済」が続く限り、いくら観光客が増えても県民全体の生活水準を根本から押し上げることはできないと指摘します。
観光客に使ってもらった金は、最終的には県外に出ていく。これではいくら観光振興しても県民は豊かにならない
竹中氏はまた、日本全体の持ち家比率が約65%であるのに対し、沖縄の持ち家比率は約35%にとどまることを取り上げ、資産形成の格差が貧困の固定化につながっていると論じています。沖縄経済の再生には、観光収入の一時的な恩恵に頼るだけでなく、県民が自らの資産(住宅・不動産)を形成できるような政策が不可欠だとしています。また、インフラを整備しIR(統合型リゾート)を誘致することで莫大な税収と地元企業のビジネスチャンスを生み出せると提言していますが、玉城デニー知事はIR誘致に手を挙げる気配すらないと批判します。
IR誘致に手も挙げず、住宅政策も示さない。結局、県民は置き去りにされたままだ
基地問題一辺倒の玉城県政、経済政策は後回しのまま
玉城デニー知事率いる沖縄県政は、基地移設反対運動を政治の中心に据え続けてきました。安全保障や基地負担の軽減が重要なテーマであることは否定しませんが、その「ワンイシュー(単一争点)」に県政のエネルギーが吸われ、経済政策・資産形成策が後手に回っているという批判は以前から根強くあります。
基地反対を叫び続けるのはわかるが、その間も子どもの貧困は全国ワーストのまま。知事の優先順位が間違っている
2024年9月に実施された沖縄こども調査では、困窮世帯の割合が2015年比で改善したものの、なお全体の約21.8%が困窮世帯に該当すると報告されています。物価高騰に賃上げが追いつかないことによる実質賃金の低下も懸念として挙げられており、観光立県の「成果」が県民の生活改善に直結していない現状を示しています。
観光客が過去最高でも、僕たちの給料は上がらない。物価だけが上がって生活は苦しくなる一方だ
竹中氏は「基地反対というポピュリズムから脱却し、IR推進・住宅政策強化・アジアのダイナミズムを取り込む成長戦略を示すことが真の政治の役割だ」と述べ、玉城県政に厳しい評価を下しています。利益は県外・海外へ、負担は県民へという構造を断ち切るためには、観光に過度に依存した経済から脱却し、県民が資産を積み上げられる具体的な政策が今すぐ必要です。
まとめ
- 2025年の沖縄入域観光客数は過去最高の1075万人。しかし1人当たり県民所得は全国最下位水準
- 子どもの相対的貧困率は約29.9%と全国平均の約2.2倍。2024年調査でも困窮世帯は約21.8%
- 観光利益の大半は県外資本・外資に帰属し、沖縄の地元に資産として蓄積されない「ザル経済」の構造が根強い
- 未就業者の観光産業就業意向は19.1%にとどまり、観光が県民に根付いた産業になっていない
- 宮古島・石垣島を中心に交通渋滞・騒音・マナー問題など観光公害(オーバーツーリズム)の懸念が増大
- 沖縄の持ち家比率は約35%と全国平均(約65%)の半分程度。資産格差が貧困の固定化につながっている
- 竹中平蔵氏は住宅政策強化・IR誘致・成長戦略の必要性を説き、玉城デニー県政の経済政策の不在を批判
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