斉藤りえ議員が音声読み上げ機器で衆院初質疑 国会に障害者配慮の新たな一歩

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斉藤りえ議員が音声読み上げ機器で衆院初質疑 国会に障害者配慮の新たな一歩

「筆談ホステス」の著書で知られ、2026年2月の衆議院議員総選挙で初当選した自由民主党・無所属の会(自民)の斉藤りえ衆院議員(42)が、2026年5月27日に開かれた衆議院厚生労働委員会で音声読み上げ機器を活用した質疑に臨みました。衆議院での音声読み上げ機器使用は今回が初めてで、傍聴人への配慮として手話通訳も同時実施されました。1歳10カ月の時に聴力を完全に失いながらも政界にまで道を切り開いた斉藤氏は、意思疎通支援を「命や健康、生活に直結する」と訴え、医療現場や災害時における聴覚障害者支援の体制整備と、支援者の処遇改善を政府に強く求めました。「民主社会の成熟に向けた大切な一歩」と語る斉藤氏の姿は、国会における障害者インクルージョン(包摂)の象徴として大きな注目を集めています。

衆院で初めて、音声読み上げ機器での質疑が実現


2026年5月27日、衆議院厚生労働委員会に登壇した自民の斉藤りえ衆院議員(42)は、事前にパソコンに入力したテキストをスピーカーから読み上げる「音声読み上げ機器」を活用し、障害者支援に関する質疑を行いました。衆議院の委員会でこうした機器が使用されたのは初めてのことです。

委員会では、聴覚に障害がある人や傍聴者への配慮として手話通訳も同時に実施されました。斉藤氏は質疑の冒頭で「私は本日の質疑が民主社会の成熟に向けた大切な一歩であると感じると同時に、その歩みを後押しいただきました皆様に重ねて深くお礼申し上げる次第です」と述べました。

斉藤氏の初当選に合わせ、衆議院では2026年2月17日の各派協議会で、本会議での音声を文字に変換して表示する電子機器の持ち込みを特例として了承しています。衆参両院の事務局によると、本会議でこうした機器が認められたのは全国初です。

衆議院で初めて音声読み上げ機器が使われたと聞いて感動した。障害のある方が国政の場で議論できる社会、ずっと待っていた

「命や健康に直結する」意思疎通支援の充実を強く訴え


斉藤氏が質疑で最も力を込めたのは、聴覚障害のある人々にとっての「意思疎通支援」の重要性です。手話通訳や要約筆記(話し手の内容を文字にしてリアルタイムで伝える方法)などは、聴覚に障害のある人にとって「命や健康、生活に直結する」と主張しました。

特に問題として指摘したのは、医療現場や災害時における体制の不足です。病院での診察やインフォームドコンセント(患者への説明と同意)、また災害時の避難誘導や情報伝達の場面では、手話通訳者や要約筆記者の存在が生死に関わる重大な局面になり得ます。斉藤氏はこれらの場面での支援体制の整備が急務だと強調しました。

医療現場で手話通訳がなくて、病気の説明を半分も理解できなかったという声を聞く。これは深刻な人権問題だと思う

「支え手」の処遇改善を要求、2027年度報酬改定に問題提起


斉藤氏は質疑の中で、意思疎通支援を担う「支え手」の処遇改善と環境整備が不可欠だとして、2027年度に予定される障害福祉サービス等報酬の改定について政府の認識をただしました。

斉藤氏は「障害のある方が地域で安心して暮らし続けられること、支援に携わる人材が誇りを持って働き続けられること、そして制度の見直しが利用者本人の生活の質を損なうものになっていないか丁寧に検証されることなど、こうした視点が報酬改定において極めて重要」と訴えました。

上野厚生労働大臣氏は「当事者の方々も含め、関係者の皆様のご意見をご丁寧に伺いながら実態の把握検証を行い、障害者ご本人やそのご家族に寄り添った質の高いサービスの提供ができるように検討を進めていきたい」と答弁しました。

2027年度の報酬改定で支援者の処遇が改善されなければ、担い手不足がさらに深刻になる。斉藤議員の指摘は本当に大切だと思う

銀座ホステスから衆院議員へ、壁を超え続けた半生


斉藤氏は1984年、青森県生まれ。1歳10カ月の時に髄膜炎の後遺症で聴力を完全に失いました。メモ帳を介した筆談による接客で東京・銀座の高級クラブでナンバーワンホステスに上り詰め、2009年に出版した著書「筆談ホステス」はベストセラーとなり、翌年には北川景子主演でテレビドラマ化されました。

政界では2015年に東京都北区議会議員にトップ当選で政界入りを果たし、2021年には東京都議会議員に当選。北区議会時代から音声読み上げソフトを活用した質問を重ねてきた実績を持ちます。2026年2月の衆院選では自民の比例東海ブロックから立候補し、42歳で初当選を果たしました。

斉藤りえさんが衆院で初めて音声読み上げで質疑したニュースを見て涙が出た。諦めなければここまでいける、勇気をもらった

障害を持つ当事者が国政の舞台で声を上げ、制度改正を求める動きは、日本の議会制民主主義に新たな多様性をもたらす第一歩と言えます。

まとめ


  • 自民の斉藤りえ衆院議員(42)が2026年5月27日、衆議院厚生労働委員会で音声読み上げ機器を使った初めての質疑を行った
  • 衆議院での音声読み上げ機器使用は今回が全国初。傍聴者への配慮として手話通訳も同時実施
  • 意思疎通支援(手話通訳・要約筆記)は聴覚障害のある人の「命・健康・生活に直結」と訴え
  • 特に医療現場や災害時における支援体制の整備が重要と強調
  • 2027年度の障害福祉サービス等報酬改定で支え手の処遇改善と利用者の生活の質の維持を強く求めた
  • 上野厚生労働大臣は「当事者の意見を丁寧に聴きながら質の高いサービスを検討する」と答弁
  • 斉藤氏は1歳10カ月で失聴。北区議・都議を経て2026年2月の衆院選で初当選した聴覚障害当事者議員

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2026-05-27 16:08:29(植村)

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