2026-05-18 コメント投稿する ▼
小泉進次郎防衛相vsトマホーク論争「これだけ説明する防衛大臣は絶対いない」参院決算委で激論
2026年5月18日の参院決算委員会で、小泉進次郎防衛大臣(45)と日本共産党の吉良佳子参院議員(43)が、トマホーク導入をめぐり激しい論争を展開しました。吉良氏は米国の予算書と日本側の単価に大きな差があるとして「アメリカの言い値で買わされている」と批判しました。小泉氏は自衛隊の独自意思決定と防衛産業育成の必要性を強調し、「これだけ説明をしている防衛大臣、絶対いませんよ」と語気を強めました。防衛費の透明性と日本の安全保障政策をめぐる論争は今後も続くと見られます。
トマホーク「言い値」論争が国会を揺らす
2026年5月18日の参院決算委員会で、小泉進次郎防衛大臣(45)と日本共産党(共産党)の吉良佳子参院議員(43)が、米国製の長距離巡航ミサイル「トマホーク」の導入をめぐって激しく対立しました。
吉良氏は、日本政府が2023年度予算に計上した2113億円という当初契約額を基に、米国の予算書では1発あたり約2億7355万円とされるトマホークが、日本側の単純計算では1発あたり約5億2825万円になると指摘しました。「要するにアメリカの言い値で買わされているということではないか」と批判し、価格の内訳が不透明だとして問題視しました。
トマホーク1発5億円超えって、どれだけ高く買わされてるんだ。国民には増税しておいて防衛費に何千億円とは納得できない
防衛省の官僚は価格差について、技術支援費や輸送費などが含まれているためだと説明しました。吉良氏はさらに維持管理費が高額なこと、予算の内訳が見えにくいことを指摘し、「そんな高い、先制攻撃に使われるようなトマホークの配備は今すぐやめるべきだ」と主張しました。
先制攻撃に使えるミサイルを買い続けて、戦争ができる国づくりって本当に日本が目指す方向なのか、強く疑問に思う
小泉防衛相、防衛産業の自立化を強く訴える
小泉氏は吉良氏の「言い値」批判に対し、正面から反論しました。自衛隊が使う装備品の9割以上をアメリカから購入している現状を認めたうえで、「アメリカの言い値じゃないと言うなら、日本が交渉力を付けるべきで、そのためにも防衛産業をしっかりと育成しなければならない」と述べました。
高市早苗政権下で実現した防衛装備移転(殺傷能力のある武器の輸出解禁)の見直しに共産党が反対してきた点にも言及し、「自衛隊の装備品の多くを海外から買っておきながら、海外への輸出はいかん、という理屈は成り立たない。万が一の時に助けられる関係性を作ることにもつながらない」と主張しました。
小泉さんの言う防衛産業育成、筋は通ってると思う。いつまでもアメリカ頼みのままでは自立した安保政策なんて無理だよ
小泉氏はまた、日米それぞれの指揮系統は独立しており、「自衛隊の運用にかかる意思決定はあくまで自衛隊が行う」と強調しました。トマホークの導入前後を通じて日米の独立性は変わらないとした上で、日米協力は安全保障上「当然のこと」だと説明しました。
「先制攻撃」批判と政府の立場の乖離
吉良氏はトマホークがレーダーに察知されにくく、地上目標を精密に破壊できるという性能を問題視しました。海上自衛隊のイージス艦が米国と攻撃目標を共有できる仕組みがあることも取り上げ、これが先制攻撃能力の保有につながるとの懸念を示しました。
小泉氏はこれに対し、「作戦のさまざまな場面で日米が協力することは当然」としながらも、「自衛隊と米軍はそれぞれ独立した指揮系統に従って行動する」と繰り返しました。政府はトマホークを「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の手段として位置づけており、先制攻撃ではなく抑止力であるとの立場を崩しませんでした。
トマホーク、本当に抑止力になるの?相手国を刺激してかえって地域の緊張が高まるだけじゃないか、心配している
なお、政府は2024年1月に約2540億円でトマホーク最大400発の購入契約を米政府と締結済みです。2025年度から2027年度にかけて順次納入が進んでおり、小泉防衛相は2026年3月13日の記者会見で、海上自衛隊への納入開始を発表しています。
「これだけ説明する防衛大臣は絶対いない」小泉氏の自負
論争が白熱するなか、小泉氏は「世界各国で、こんなに毎日、国会でご質問に答える防衛大臣はいない。これだけ説明をしている防衛大臣、絶対いませんよ」と語気を強めました。国会における日本の情報公開の透明性に自信を示した発言です。
吉良氏は質問終了後に「説明していると言うが、数字は明示されていない」と反論し、防衛産業の輸出拡大を「戦争を世界中に広げる危険な発言」と批判して締めくくりました。
大臣が説明していると言っても価格の詳細がわからない。本当の意味で国民に伝わる説明責任を果たしてほしいものだ
トマホーク導入をめぐる議論は、防衛費の使い道・価格の透明性・日米同盟の実態という3つの論点が複雑に絡み合っています。自立した防衛産業の育成という小泉氏の主張には一定の説得力がありますが、費用の明示や国民への丁寧な説明は、これからも求められ続けるでしょう。
まとめ
- 2026年5月18日、参院決算委員会で小泉進次郎防衛大臣と共産党・吉良佳子参院議員がトマホーク導入をめぐり激論を交わした
- 吉良氏は米国の予算書との価格差(約2億7355万円 vs 約5億2825万円)を根拠に「アメリカの言い値」と批判した
- 防衛省は価格差の理由として技術支援費や輸送費などを挙げたが、具体的な内訳は明示されなかった
- 小泉氏は防衛産業の自立化と装備移転の重要性を強調し、9割超をアメリカから調達する現状の改善を訴えた
- 小泉氏は指揮系統の独立性を繰り返し説明し、トマホークは先制攻撃ではなく抑止力だとの政府見解を維持した
- 政府は2024年1月に約2540億円でトマホーク400発の購入契約を締結し、2025年度から納入が始まっている
- 防衛費の透明性と国民への説明責任は、今後も国会論戦の焦点であり続ける