供託金300万円問題 乱立56人が示す制度の限界と血税の無駄遣い

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供託金300万円問題 乱立56人が示す制度の限界と血税の無駄遣い

2026年4月28日の衆議院総務委員会で、参政党の青木ひとみ議員が日本の選挙供託金の高さを問題提起しました。衆議院小選挙区の供託金は300万円で、アメリカ・ドイツ・フランスなど主要国に供託金制度が存在しない中、日本は世界最高水準です。一方、2024年の東京都知事選では過去最多の56人が立候補し、53人の供託金が没収されて計約1億5900万円が国庫に入りました。乱立防止の機能が働いていないことは明らかです。税金で賄われる選挙運営費を考えれば、制度の引き下げより引き上げこそが真剣な立候補者を選び出すための合理的な見直しといえます。

参政党・青木ひとみ議員が衆院総務委で供託金問題を提起、海外と比べ突出した高さを指摘


2026年4月28日の衆議院総務委員会で、参政党の青木ひとみ議員が日本の選挙供託金の問題を取り上げました。

青木議員は「衆議院議員の小選挙区の供託金300万円は極めて高額で、海外と比べても突出しており、被選挙権が実質的に財力のある人に有利な仕組みになっているのではないか」と問題を提起しました。

また「高額な供託金が乱立防止という目的になっているという見解もあるが、先の都知事選では過去最多の56人が立候補したことを踏まえると、十分に機能しているとは言い難い」と指摘しました。さらに「海外では供託金ではなく署名によって候補者の適格性を担保する仕組みがある」とも述べました。

これに対し、総務省の長谷川孝選挙部長氏は「供託金制度は1925年の男子普通選挙の導入に際し、真摯に当選を争う意思のない、いわゆる泡沫候補者が出てくることを防止するためのものとして設けられた」と制度の趣旨を説明しました。

日本の供託金は世界最高水準、それでも都知事選に56人が乱立した現実


日本の衆議院小選挙区での供託金は300万円、参議院比例代表では600万円です。アメリカ・ドイツ・フランス・ロシアなど主要国には供託金制度そのものが存在せず、制度を持つイギリスでも約8万円(500ポンド)にとどまります。カナダは2017年に裁判所の違憲判決を受けて廃止しました。1人あたりGNI(国民総所得)に対する供託金の比率では、日本は調査対象国の中で第1位とされています。

しかし、「世界最高水準の供託金」でも、乱立を防ぐ機能は現実には働いていません。2024年の東京都知事選では過去最多の56人が立候補しました。53人が有効得票数の10分の1を下回り供託金が没収され、没収総額は約1億5900万円に達しました。地方選挙で没収額が1億円を超えたのはこれが初めての事態でした。最低得票候補者の得票数はわずか211票と、1975年の記録を下回り公選挙史上最低を更新しました。

「都知事選に56人も立候補して53人の供託金が没収。それでも制度が機能していると言えるか」
「300万円を払って都知事選に出れば宣伝効果は数千万円分になる。だから制度の抜け穴になっている」

NHKから国民を守る党の立花孝志党首が「都知事選は注目度が高く、宣伝効果は数千万円に匹敵する。300万円を支払う価値はある」と公言したことも大きな話題となりました。この発言は、現行の供託金制度が売名目的の立候補を抑止できていない実態を如実に示しています。

選挙費用は血税で賄われている、乱立を許す現行制度に国民は納得できるか


見落とされがちな事実があります。選挙の実施にかかる費用の大部分は国民の税金から支出されています。候補者が増えるほど、事務処理・管理・広報にかかる公費も膨らみます。2024年の都知事選では56人の立候補によって投票用紙のスペース確保が問題となり、都選管では例年実施してきた立候補受付のリハーサルすら中止となる事態が生じました。

このような混乱を生み出す制度を放置することは、税金の適切な使い方とはいえません。民主主義の根幹である選挙が、売名の場として利用されることを容認し続けることへの有権者の不満は高まっています。

「選挙費用は税金で賄われている。売名目的の候補者が乱立するたびに国民が損をする」
「署名制度も一案だが、まず供託金を大幅に引き上げて真剣な候補者だけに絞るべきだ」

現行の供託金制度は、得票率が一定水準に達した候補者には返還され、達しない場合は没収されるという方向性自体は正しいといえます。問題は300万円という金額が、今日の情報化社会においてもはや乱立の抑止力として機能していないことです。より高額な供託金を設定したうえで、一定の得票率を満たした候補者には全額を返還する仕組みにすることで、真剣に政治を志す人の立候補は妨げず、売名目的の乱立のみを防ぐという設計が現実的な改善策として浮上します。

供託金を引き上げた上で一定票を取れた候補者には全額返還すれば、真剣な候補者が増える

「志ある若者が挑戦できる制度」の実現には、質の担保が先決


青木ひとみ議員が訴えた「志ある若い人たちが誰でも挑戦できる制度の実現」という問題意識自体は正当です。若者が政治に参加しやすい環境の整備は、民主主義の活性化にとって必要な視点です。

しかし「間口を広げること」と「質を担保すること」は、切り離して考える必要があります。現実に211票しか得られない候補者が登場し、選挙がショーアップされる事態を生み出した制度のまま間口だけを広げれば、有権者の政治不信をさらに深める結果を招きかねません。

選挙は血税で実施される公的行事です。一人の候補者が立つことで動く税金は決して小さくありません。署名制度の導入検討や供託金の適正な引き上げを組み合わせ、真剣に政治を志す人が適切な手続きのもとで立候補できる仕組みへの見直しを、与野党を超えて真剣に議論する時期が来ています。選挙制度の改革は、民主主義の質を守るための議論でもあります。

まとめ


  • 2026年4月28日の衆議院総務委員会で、参政党・青木ひとみ議員が供託金300万円の高さと乱立防止機能の不全を問題提起
  • 衆議院小選挙区300万円・参議院比例600万円は世界最高水準、米・独・仏など主要国に供託金制度は存在しない
  • 2024年の東京都知事選で56人が立候補、53人の供託金が没収されて没収総額は約1億5900万円に達した
  • 最低得票候補はわずか211票と公選史上最低を更新、制度の乱立抑止機能は事実上崩壊している
  • 「選挙の宣伝効果は数千万円、300万円払う価値はある」との公言が出るほど制度の抜け穴化が深刻
  • 選挙費用の大部分は税金で賄われており、乱立のたびに国民の負担が増える構造になっている
  • 引き下げより引き上げのうえで得票率を満たした候補者には全額返還する仕組みへの見直しが現実的
  • 「若者が挑戦できる制度」と「教育の質の担保」は両立させる設計が必要で、間口だけを広げれば政治不信が深まる

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2026-04-30 17:14:24(キッシー)

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