少年野球場に無許可のダッグアウト・トイレ9棟 日ハム助成金活用分も含まれ、札幌市が連盟に除却勧告

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少年野球場に無許可のダッグアウト・トイレ9棟 日ハム助成金活用分も含まれ、札幌市が連盟に除却勧告

札幌市東区の市街化調整区域にある少年野球場でダッグアウトやトイレを無許可で建築したとして、市が東区少年軟式野球連盟に対し都市計画法に基づく「除却勧告」を出していたことが、2026年5月22日に明らかになった。問題の施設の一部には、北海道日本ハムファイターズ(日ハム)の社会貢献補助事業から200万円が活用されており、善意の施設整備が違法建築となってしまうという事態となっている。市は他の野球場でも違法建築が見つかったとして、市街化調整区域の市有地の実態調査を開始し、6月中に概況をとりまとめる方針だ。また、連盟が2003年の当初から建てていた施設の違法建築を、市が20年以上にわたり見逃してきたことも明らかになり、管理体制の在り方が問われている。

無許可のダッグアウトやトイレ9棟に除却勧告 日ハムの補助金も活用


問題の東区少年野球場は、2002年に移転した旧丘珠小学校の跡地にあります。市は地元の要望を受けてグラウンドを整備し、2003年度以降、東区少年軟式野球連盟に無償で貸し付けており、連盟が維持管理と大会運営を担ってきました。

連盟は2023年、日ハムが実施する社会貢献活動「ダイヤモンド・ブラッシュ・プロジェクト」に野球場修繕を目的として応募し採択されました。2024年4月、この助成金200万円と地元の寄付を活用して一・三塁側に広さ約16平方メートルのダッグアウト(選手控えベンチ)を新設し、水洗トイレも建設しました。

ところが、この野球場は市街化調整区域にあり、こうした建築物を建てる際には市の許可が必要でした。連盟は都市計画法に基づく建設許可を取得しておらず、建築基準法に基づく建築確認申請も行っていませんでした。連盟は「法令に関する認識が甘かった。規模の小さい構造物なので、問題ないと考えていた」と説明しています。

地域の子どもたちのために整備しようとした気持ちはわかる。でも法律の手続きを踏まなければ結果的に迷惑をかけることになる

日ハムの助成金が活用された施設が違法に 申請段階の確認に課題


2024年度、東区役所職員が年1回の現地調査で新設されたダッグアウトなどを発見したことで問題が表面化しました。市はその後の調査で、本部席や倉庫など連盟が2003年の当初から建てていた施設も違法建築であることを確認しました。東区はこれらが違法建築であることを20年以上にわたって認識できていなかったことを認めています。

市は2025年5月、ダッグアウト、トイレ、物置など計9棟について撤去を求める「除却勧告」を発出しました。勧告に強制力はありませんが、従わなければより重い「除却命令」を出す可能性もあります。

連盟はダッグアウトや倉庫を現在も使用していますが、今後はテントを立てたり簡易トイレをリースしたりすることを検討しており、資金面から即時撤去は困難としています。市は「野球場としての利用は問題ないが、建物の使用は控えてもらいたい」との立場です。

助成金を受けるのに、建てる前に許可が必要だという確認を誰もしなかったのか。申請の段階でチェックできなかったのでは

日ハムのコメントと今後の対応 補助金事業の適法性確認の課題


日ハムは「野球を頑張る子供たちへの影響が出ないことを願う。正規の申請がなされていなかったことは残念で、関係各所と連携して丁寧に対応する」とコメントしました。

本来、子どもたちの野球環境を整える善意から出た施設整備が、法的手続きの不備によって撤去を求められる結果になったことは残念な事態です。こうした問題を繰り返さないためには、補助金の申請・交付段階で建築の適法性を確認することを義務づける仕組みの整備が求められます。助成する側も、採択にあたって現地の法的条件を確認する責任があったといえます。

日ハムの補助金で建てたのに違法だったとは。助成する側も申請の適法性をもっとしっかり確認すべきだったのでは

ノースサファリ問題を契機に実態調査 市の管理体制も問われる


今回の問題の背景には、市街化調整区域に建てられた違法建築物を長年見逃してきた市の管理体制の甘さがあります。連盟が2003年に建てた本部席などの違法建築を、東区役所が20年以上にわたって把握できなかったという事実は深刻です。

市は、昨年閉園した札幌市南区の民間動物園「ノースサファリサッポロ」の無許可開発問題を受け、市街化調整区域の違法建築への対応を強化しています。ノースサファリでは2004年から20年以上にわたって無許可建築が続いた末に閉園・警察による書類送検という事態に発展した教訓がありました。

公有地の適切な管理と、補助金を活用した整備事業における法的確認の徹底は行政の基本的な責務です。今後の実態調査の結果と再発防止策の内容が問われます。

市街化調整区域に市有地を無償で貸し出しながら、違法建築に20年以上気づかないとはどういうことか。管理に根本的な問題があったのでは

市は6月中に市街化調整区域の市有地の実態調査の概況をとりまとめる予定で、問題が今回の野球場にとどまらない可能性があります。

まとめ


  • 2026年5月22日、札幌市東区少年軟式野球連盟が市街化調整区域に無許可でダッグアウト等を建設したとして市が除却勧告を発出していたことが判明
  • 2024年に日ハムの社会貢献補助事業「ダイヤモンド・ブラッシュ・プロジェクト」から200万円の助成を受けて建てたダッグアウト・水洗トイレが問題の端緒
  • 建設には都市計画法の許可も建築確認申請もなかった。連盟は「認識が甘かった」と説明
  • 市は2025年5月にダッグアウト・トイレ・物置など計9棟について除却勧告を発出
  • 2003年建設の本部席・倉庫も違法建築と確認され、市が20年以上認識できていなかったことも判明
  • 日ハムは「正規の申請がなされていなかったことは残念」とコメント
  • 市はノースサファリ問題を契機に市街化調整区域の市有地の実態調査を開始し、6月中に概況をまとめる予定
  • 補助金の申請・交付段階での適法性確認の仕組みの整備が課題として浮上

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2026-05-22 12:27:16(植村)

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