ウイグル会議総裁来日「国際調査要請を」古屋圭司氏に要望書 高市早苗首相に謝意

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ウイグル会議総裁来日「国際調査要請を」古屋圭司氏に要望書 高市早苗首相に謝意

世界ウイグル会議(本部・ドイツ)のトゥルグンジャン・アラウドゥン総裁が2026年6月2日に来日し、超党派の「日本ウイグル国会議員連盟」総会に出席しました。中国政府に新疆ウイグル自治区への国際調査受け入れを要請すること、日本版強制労働防止法の早期制定、在日ウイグル人への越境迫害防止など3点の要望書を古屋圭司議連会長氏に提出しました。要望書では、高市早苗首相が2025年10月の日中首脳会談でウイグル人権問題を提起したことへの謝意も示されています。国際的な報道が減少する一方で迫害は続いており、スパイ防止法の整備を含む実効ある法整備への期待が高まっています。

世界ウイグル会議総裁が来日、3つの要望を日本議連に提出


世界ウイグル会議(本部・ドイツ)のトゥルグンジャン・アラウドゥン総裁氏が2026年6月2日に来日し、超党派有志の「日本ウイグル国会議員連盟」(以下、議連)総会に出席しました。

要望書を古屋圭司議連会長氏(自由民主党・自民党)に手交し、①新疆ウイグル自治区での人権問題を巡る国際調査の受け入れを中国政府に要請すること②自治区からの物品輸入を原則禁止する日本版「強制労働防止法」を早期に制定すること③在日ウイグル人への中国当局による越境迫害の防止と安全策を講じることーの3点を日本に求めています。

ウイグルの人権問題は過去のことではない。今まさに現在進行形で起きている。日本の声は世界に影響を与える

古屋氏は要望書の受け取りに先立ち、中国当局によるけん制には「毅然たる態度で対応していくことが大切だ」と述べました。「米国も新規立法している。われわれも可能なのか議論していかなければならない」と強調し、日本版の強制労働防止法制定に向けた議論を進める考えを示しています。

高市首相のウイグル提起に謝意、APEC首脳会談での踏み込んだ発言


今回の要望書では、高市早苗首相が2025年10月31日、韓国・慶州で開かれたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に合わせて中国の習近平国家主席と行った個別会談で、ウイグルの人権問題を提起したことへの謝意が示されました。

会談は約30分にわたり、高市首相は尖閣諸島の問題や中国によるレアアース(希土類)輸出規制問題などと並んで、新疆ウイグル自治区の人権問題についても踏み込んで言及したとされています。

高市首相がウイグル問題を習近平に直接ぶつけてくれた。日本の政治家にこれほど感謝したことはない

国連は2022年、ウイグル自治区で深刻な人権侵害が行われた可能性を指摘する報告書を公表しており、各国政府への対応を強く求めています。高市首相が中国の最高指導者に直接問題を提起したことは、人権外交の観点から国際社会でも注目されました。

「ジェノサイドは終わっていない」情報隠蔽と越境迫害の実態


日本ウイグル協会のレテプ・アフメット会長氏は総会で、「ウイグルジェノサイドが終わったわけではない。情報統制が一段と強化され、実態が見えなくなっているのが実情で、意図的に隠されている」と述べました。

中国当局が偽のアカウントを含む大量のSNS投稿を拡散し「何も問題ない」とアピールする一方で、多くの在日ウイグル人は家族との再会ができないでいます。日本の大学で学んだ知識人を含む多くの著名な文化人が行方不明のままだとアフメット氏は訴えています。

SNSで『ウイグルには問題がない』という投稿が大量に拡散されている。中国当局の組織的な情報工作だ

越境迫害の深刻さを示す具体的な事例もあります。ある在日ウイグル人女性は、父親や複数の親族が自治区で収容されたという情報に接し、2019年6月に周囲の説得を振り切る形で中国に戻り当局に拘束されました。2020年末に30歳で死亡したことが確認されています。

日本で学んで帰国したウイグル人が次々と行方不明になっている。このことをもっと多くの人に知ってほしい

アフメット氏は「中国当局は一切の説明責任もなく、無かったことにしている」と述べ、「非人道的行為を放置することは、恐怖政治と独裁者を勇気づけ、日本を含む地域の民主主義への脅威となる」と警告しています。

日本版強制労働防止法とスパイ防止法の早期制定が急務


米国では2022年6月にウイグル強制労働防止法が施行され、ウイグル人など少数民族の強制労働による製品の輸入を原則禁止する体制が整備されています。欧州連合(EU)も強制労働を伴う製品の流通規制を進めており、日本だけが対応から取り残されている状況です。

中国当局は、日本でウイグル問題に関するシンポジウムなどが開かれるたびにけん制メッセージを発しています。在日ウイグル人をスパイ活動や情報提供に引き込もうとする動きも確認されており、スパイ防止法を持たない日本は、国民と在留外国人を守る防御の手段が著しく限られています。

日本にはスパイ防止法がない。だから中国当局が日本に住むウイグル人を平然と脅せる。早急な法整備が必要だ

アフメット氏は「人権外交を掲げる日本が声を上げて、国際的な取り組みを前に進めることは、ウイグルの大きな希望となる」と語りました。

高市首相が掲げる人権外交を具体的な法整備によって支える行動が、今まさに求められています。

まとめ


  • 世界ウイグル会議のトゥルグンジャン・アラウドゥン総裁が2026年6月2日来日、日本ウイグル国会議員連盟に3点の要望書を提出
  • 要望の3点:①新疆への国際調査受け入れを中国に要請②日本版強制労働防止法の早期制定③越境迫害の防止と安全策
  • 高市早苗首相が2025年10月のAPEC日中首脳会談でウイグル人権問題を提起したことへの謝意が要望書に明示された
  • 古屋圭司議連会長は「毅然たる対応」と米国に倣った新規立法の検討を表明
  • ジェノサイドは現在も続いており、中国による情報統制と組織的SNS工作で実態が隠蔽されている
  • 在日ウイグル人女性が2019年に中国に戻り拘束、2020年末に30歳で死亡が確認された事例も報告
  • 米国・EUは強制労働防止法を整備済みで、日本の立法対応が急務
  • スパイ防止法を持たない日本では越境迫害への防御手段が不十分

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2026-06-02 18:31:55(櫻井将和)

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