2026-04-16 コメント投稿する ▼
中東情勢巡る供給網リスク、高市総理が関係閣僚会議で対策指示~「POWER Asia」発表、国内物流滞り解消へ総力戦~
総理は、医療分野における供給不安は国民の生命に直結するため、一刻の猶予も許されないとして、上野大臣と赤澤大臣に対し、「目詰まりゼロ」に向けた取り組みを加速するよう指示しました。 関係閣僚からは、物資指定に向けた前向きな検討結果が報告されており、総理は、国民の命と暮らしに直結する物資を担当する全ての所管大臣に対し、小野田大臣とも連携し、サプライチェーンのリスク評価を踏まえた指定の検討を指示しました。
緊迫する中東情勢と日本への影響
2026年4月16日、高市総理は首相官邸で、中東情勢に関する関係閣僚会議を招集しました。この会議は、中東地域における緊迫した情勢が、日本のエネルギー供給や国民生活、経済活動に与える潜在的な影響を評価し、政府として取るべき対策を協議するために開かれました。
中東情勢の不安定化は、原油価格の高騰だけでなく、日本が輸入に依存する様々な重要物資のサプライチェーンにも影響を及ぼす可能性があります。会議では、こうしたリスクに直面し、国民の安全と経済活動を守るための具体的な対応策について、各省庁間の連携が確認されました。
アジア連携強化で供給網強靱化へ
高市総理は会議の冒頭、先週に引き続き開催されたことを踏まえ、「国民の皆様の命と暮らし、経済活動に支障が出ないよう、これまで以上の緊張感とスピード感を持って対応に当たってまいりましょう」と述べ、政府一体となった迅速な対応の必要性を強調しました。
また、総理は前日(4月15日)に開催された「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)プラス」オンライン首脳会合で発表した新たな枠組み、「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ」(通称『POWER Asia』)についても言及しました。この枠組みは、日本が医療用物資を含む多くの石油製品由来の重要物資をアジアから輸入している現状を踏まえ、アジア域内でのエネルギー・資源の供給網を強化し、安定確保を目指すものです。これにより、国内の安定供給体制を構築し、日本経済全体の強化に繋げることが期待されます。
国内物流の滞り解消と生活支援策
会議では、国内における物流の滞り(目詰まり)解消に向けた取り組みの進捗も報告されました。高市総理は、ガソリン、軽油、重油、灯油などの燃料に対する補助金措置を継続している結果、全国平均のガソリン価格を170円程度に抑制できていると説明しました。また、「日本全体として必要となる量」は確保できているものの、一部で発生していた流通の目詰まりについても、解消が進んでいるとの報告があったことを明らかにしました。
具体例として、塗装業で使用されるシンナーについて、関係閣僚が連携し、サプライチェーンの各段階で官民が情報を共有する働きかけを行った結果、原料調達の見通しが立ち、メーカーからの出荷量が回復傾向にあることが報告されました。同様に、住宅設備分野でも、ユニットバスの原材料不足による受注停止の動きがありましたが、官民連携により新規受注が再開される見通しとなりました。
医療分野においても、消毒液や人工透析用注射針、献血バッグなどの供給における滞りが解消されつつあることが報告されました。総理は、医療分野における供給不安は国民の生命に直結するため、一刻の猶予も許されないとして、上野大臣と赤澤大臣に対し、「目詰まりゼロ」に向けた取り組みを加速するよう指示しました。
さらに、町の医院や歯科クリニックから上がっていた医療用手袋の供給不安に対しては、国が備蓄している約5億枚のうち、5000万枚を5月から順次放出する方針が示されました。また、燃料の元売会社から事業者へ直接販売する取り組みも進められ、これから本格化する田植えに必要な軽油やガソリンの調達に懸念があった地域唯一のガソリンスタンドや、一番茶シーズンを迎える緑茶事業者への重油供給が実現した事例も紹介されました。
経済安全保障の観点からの対応
総理は、国民生活を支える分野での個別の課題解決を着実に進めていることを強調しつつ、赤澤大臣に対し、関係省庁と連携し、これまで以上に先手先手でサプライチェーンの把握と物流滞りの解消に努め、重要物資の安定供給を必ず達成するよう指示しました。
また、人工透析部品や血液廃液容器など、アジア諸国からの輸入に依存している医療部材の安定確保が急務であるとし、上野大臣と赤澤大臣に対し、「POWER Asia」の枠組みも活用して総力を挙げるよう求めました。
加えて、経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資」への指定は、今回のようなサプライチェーンのリスクに対応する上で有効な手段であるとの認識を示しました。関係閣僚からは、物資指定に向けた前向きな検討結果が報告されており、総理は、国民の命と暮らしに直結する物資を担当する全ての所管大臣に対し、小野田大臣とも連携し、サプライチェーンのリスク評価を踏まえた指定の検討を指示しました。