2026-06-04 コメント投稿する ▼
渋谷「こどもの城」跡地、新図書館と劇場で生まれ変わる 都が再開発本格始動
今回の都の計画は、この広大な都有地を単なる図書館の移転先としてだけでなく、劇場などの文化施設も併せて整備することで、渋谷区神宮前エリアの新たな文化拠点として再生させることを目指すものです。 都教育委員会では、中央図書館整備のあり方について、現在(2026年6月)30日までパブリックコメントを募集しており、広く都民の声を聞きながら計画を進める姿勢を示しています。
老朽化進む都立中央図書館、移転へ
東京都は、渋谷区神宮前にかつて存在した国立児童館「こどもの城」の跡地約3.8ヘクタールを活用した大規模なまちづくり事業に着手します。この計画の目玉は、老朽化が著しい都立中央図書館の移転です。現在の図書館は港区南麻布の有栖川宮記念公園内にありますが、建設から半世紀以上が経過し、建物の老朽化が深刻な問題となっています。現地での建て替えや規模拡大はスペース的な制約から困難であり、抜本的な対策が求められていました。
中央図書館は都民にとって貴重な知的資源であり、その機能維持・向上が急務です。現在の延べ床面積は約2万3000平方メートルですが、移転先では上限4万平方メートルまで拡大される見込みです。これにより、蔵書数も現在の232万冊から340万冊へと大幅に増加させることが想定されています。より多くの書籍を収蔵し、快適な閲覧環境を提供することで、都民の学習や研究活動を強力に支援することが期待されます。
「こどもの城」跡地、文化拠点として再生
「こどもの城」は1985年に開館しましたが、老朽化などを理由に2015年に閉館しました。しかし、その建物自体は現在も残っており、跡地の活用方法については長らく議論が続いてきました。今回の都の計画は、この広大な都有地を単なる図書館の移転先としてだけでなく、劇場などの文化施設も併せて整備することで、渋谷区神宮前エリアの新たな文化拠点として再生させることを目指すものです。
都は、この土地を事業者に貸し出し、設計から建設までを委託する方針です。図書館の建物部分については、都が買い取って運営を担います。これにより、都は初期投資を抑えつつ、民間のノウハウを活用して効率的かつ魅力的な施設整備を進めることができます。都民の文化的なニーズに応えるとともに、地域経済の活性化にも繋がる新たなシンボルとなることが期待されます。
新図書館と劇場整備、事業者の公募開始
東京都は、この壮大なプロジェクトを具体化するため、2027年春ごろに再開発事業者の公募要項を発表する予定です。そして、2027年冬には事業者審査を開始し、2029年(令和11年)には事業者を決定する計画です。完成までには今後10年程度を要すると見込まれており、2030年代半ばの全面的な供用開始が視野に入っています。
公募を通じて、民間事業者の創意工夫を最大限に引き出し、時代に即した先進的な図書館機能と、多様な文化芸術活動に対応できる劇場空間が創出されることが期待されます。単なる箱物ではなく、都民が集い、学び、創造性を育むことができる、開かれた複合文化施設となることが理想です。都教育委員会では、中央図書館整備のあり方について、現在(2026年6月)30日までパブリックコメントを募集しており、広く都民の声を聞きながら計画を進める姿勢を示しています。このプロセスを通じて、より多くの都民の意見が反映されることが重要です。
紆余曲折経た計画、未来への展望
この計画は、決して順風満帆だったわけではありません。以前、舛添要一前知事の時代には、この「こどもの城」跡地を都立広尾病院の移転先とする計画がありました。しかし、小池百合子知事が就任後、その計画は白紙に戻されました。その後、図書館移転という新たな構想が浮上し、今回の再開発計画へと繋がっています。
度重なる計画変更は、都政運営の不安定さを示すという見方もありますが、一方で、時代の変化や都民のニーズを踏まえて、より良い計画へと見直してきた結果とも言えるでしょう。長年放置されてきた課題に対し、ようやく具体的な一歩が踏み出されたことは、都民の期待も大きいと考えられます。渋谷区神宮前という都内有数の好立地に、新たな知的・文化交流の拠点が高まることで、東京の都市機能がさらに向上することが期待されます。完成までの道のりはまだ長いですが、計画の着実な推進が求められます。
まとめ
- 渋谷区神宮前「こどもの城」跡地にて、東京都が再開発事業に着手。
- 老朽化が進む都立中央図書館を港区南麻布から移転・拡充。
- 新図書館は規模が拡大し、蔵書数も増加予定。
- 跡地には図書館に加え、劇場などの文化施設も整備。
- 2027年春に事業者を公募、2029年決定、完成は2030年代半ばの見込み。
- 過去には病院移転計画があったが、小池知事により白紙撤回。
- 都は現在、パブリックコメントを募集し、計画を進めている。