2026-04-09 コメント投稿する ▼
富山県の関係人口が3年で倍増し推計723万人—能登半島地震ボランティアが追い風、目標1000万人へ
富山県の「関係人口」が3年前から倍増し推計723万人—能登半島地震のボランティアが追い風、目標1000万人へ。 能登半島地震では、富山県内でも22000棟以上の家屋被害が確認されており、全国各地から多くのボランティアが北陸を訪れたことで、富山県との接点を持った人が急増しました。
富山県は、観光や買い物、ボランティア活動などを通じて富山県と継続的に関わる県外在住者の数、いわゆる「関係人口」が2025年度の推計で722万9470人に達したと発表しました。2022年度調査時の351万3982人から倍増したもので、新田八朗知事は「723万人は県人口の約7倍に当たり、インパクトのある数字だ」と強調しました。
富山県の定住人口(実際に県内に住む人口)は減少が続いており、2060年には現在から大幅に減少すると見込まれています。県は「幸せ人口1000万〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」という成長戦略のビジョンを掲げ、関係人口の拡大・深化によって定住人口の減少を抑制する好循環を生み出すことを目指しています。
調査方法と関係人口の定義—独自の基準で推計
今回の推計は2025年12月、富山県を除く全国46都道府県の18歳以上を対象にウェブでアンケート調査を実施し、約4万6000件の回答から算出しました。県が独自に定義した関係人口とは、県外在住者で、かつ直近1年間に1回以上、富山県内の地域課題解決に関わったり、観光・イベントへの参加や県産品の購入などを通じて富山県と何らかの関わりを持ったりした人物を指しています。
前回調査はコロナ禍(新型コロナウイルス感染症が拡大していた時期)のさなかに実施されており、外出・旅行の制限が大きかった時期との比較である点は注意が必要です。
倍増の背景—能登半島地震のボランティアと脱コロナ効果
倍増の主な要因として、県のウェルビーイング施策の広がりに加え、コロナ禍からの脱却で交流が活発化したこと、そして2024年1月に発生した能登半島地震をきっかけに災害ボランティアで関わる人が増えたことが影響したとみられています。
能登半島地震では、富山県内でも22000棟以上の家屋被害が確認されており、全国各地から多くのボランティアが北陸を訪れたことで、富山県との接点を持った人が急増しました。ただし、能登半島地震という特殊な出来事の影響が数字を大きく押し上げた側面もあり、今後もこのペースで増加が続くかどうかは不透明です。
「富山の関係人口が倍増。でも能登の地震がきっかけってのが複雑な気持ちになる。災害がなくても来てほしかった」
「関係人口1000万人の目標、県人口の10倍以上を目指すとはすごい。具体的にどう収益に結びつけるかが課題だと思う」
「ボランティアで富山に来た人が関係人口にカウントされるのはいいけど、本当の意味での移住には繋がらないのでは」
「北陸新幹線の延伸後に富山への観光客が増えていたし、コロナ明けの効果もあるんだろうなと思う」
「関係人口を増やすのは大事だけど、定住人口の減少を止めることの方がもっと重要じゃないか?」
課題と今後の展開—アプリ活用と「ふるさと住民登録」
関係人口を1000万人に近づけるための課題として、県は「富山に関する情報が届いていない」という情報不足と、2拠点生活(都市と富山を行き来する暮らし方)に伴う費用負担の高さを挙げています。
この課題に対応する取り組みとして、総務省の「ふるさと住民登録制度」のモデル事業に富山県・高岡市・魚津市が採択されたことが紹介されました。このアプリを活用することで、県産品の購入やボランティア希望者と地域のマッチングを効率的に行える仕組みを目指しています。新田知事は「市町村や地域づくり関係者とも連携したい」と話しており、県・市町村・民間が一体となって関係人口のさらなる拡大に取り組む方針です。
富山県はボランティア団体等が地域づくり関係者と協働して県内の課題解決を図ったり、新たな発想で地域活性化を図ったりすることで「関係人口1000万人」の達成に寄与する事業を積極的に募集しています。関係人口の数字が増えることは一つの成果ですが、それをどう地域の実質的な活性化や定住促進につなげるかが、今後の真の課題となっています。
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まとめ
- 富山県の「関係人口」の2025年度推計は約723万人で、2022年度の約351万人から約2倍に増加
- 増加要因は、2024年能登半島地震でのボランティア増加とコロナ禍からの交流回復が主な要因
- 前回調査はコロナ禍のさなかの比較であり、増加数値には留意が必要
- 富山県は定住人口の減少が続く中、関係人口1000万人を目標に成長戦略を推進
- 総務省「ふるさと住民登録制度」のモデル事業に富山県・高岡市・魚津市が採択
- 情報不足や2拠点居住の費用負担などが関係人口拡大の課題として挙げられている