2026-09-24 コメント: 1件 ▼
高知県知事公邸に保存要望 村野藤吾設計の全国唯一・四国最後の傑作
026年9月7日、日本建築学会四国支部と高知県建築士会など3団体が、高知県知事公邸(高知市鷹匠町2丁目)の価値の再評価と保存・活用を求める要望書を提出しました。この公邸は1963年に竣工した、昭和の建築界の巨匠・村野藤吾氏(1891〜1984年)が設計した全国で唯一の知事公邸です。四国に現存する唯一の村野藤吾作品でもあり、和風・洋風・モダンの様式が融合した設計は「高知の近代化の過程を体現した建築作品」と評されています。高知県は2026年6月から有識者会議を開き、公邸のあり方を検討中ですが、建築界からは保存を求める声が上がっています。
全国唯一の知事公邸 建築界の巨匠・村野藤吾が手がけた傑作
日本建築学会四国支部と高知県建築士会など3団体は2026年9月7日、高知県に対し、高知県知事公邸の価値の再評価と保存・活用を求める要望書を提出しました。
この知事公邸は1963年に竣工し、日本を代表する建築家・村野藤吾氏(1891〜1984年)が設計を手がけた全国で唯一の知事公邸です。
村野藤吾氏は佐賀県唐津市出身で、早稲田大学卒業後に独立し、広島世界平和記念聖堂や日本生命日比谷ビル(日生劇場)など多数の名建築を手がけた昭和を代表する建築家です。「東の丹下、西の村野」と称されるほどの巨匠で、1967年に文化勲章を受章しています。
一つのスタイルにとらわれず和風・洋風・モダンを自在に組み合わせる造形が特徴で、日生劇場の天井に施された約2万枚の貝殻装飾や世界平和記念聖堂の独特の陰影など、細部へのこだわりが高く評価されています。
今回の知事公邸は四国に現存する唯一の村野藤吾作品でもあり、建築界からの注目が特に高まっています。
公邸は鉄筋コンクリート造り平屋建ての公邸部分と木造2階建ての私邸部分からなり、延べ床面積は608平方メートルです。
現在の浜田省司・高知県知事を含めて歴代5人の知事が居住してきた、歴史の重みを持つ建物です。
和・洋・モダンが融合する 高知の近代化を体現した建築
公邸の建築としての価値は、そのデザインの独自性にあります。
数寄屋風の要素を採り入れながら和風・洋風・モダンの多様な様式を自在に組み合わせ、長く張り出した軒など、高知の雨風に耐えるよう工夫された設計が施されています。
また、県や民間の建築技術者が村野氏と協働してつくり上げた作品であり、各団体は「高知の近代化の過程が体現された建築作品」と位置づけています。
和・洋・モダンを組み合わせながら高知の気候風土に合わせて設計されたこの知事公邸は、日本の近代建築史においても極めて稀な存在です。
SNS上では保存を求める声が多く聞かれます。
「村野藤吾の作品が四国に一つしか残っていないとは知らなかった。次世代のためにもぜひ残してほしい」
「知事公邸のような歴史的建築を取り壊すのは簡単だが、二度と戻ってこない。保存を強く求めたい」
「有識者会議の議論の中で、建築文化としての価値がきちんと評価されることを願っています」
「和・洋・モダンを自在に組み合わせる村野建築の特徴が見事に表れているという。一般への公開もしてほしい」
「老朽化を理由に壊すのは簡単。でも新しく同じものは作れない。高知の近代の記憶を守ってほしい」
有識者会議で検討中 2通の要望書が訴えるもの
要望書は2通で提出されました。
日本建築学会四国支部が主に学術的観点から、県建築士会など県内の建築関係3団体が地域の建築文化遺産を守る観点からそれぞれ別に要望書を提出しています。
宮本慎宏・日本建築学会四国支部長は「非常に価値が高い」、植村佳史・県建築士会長は「歴史的な見地からもぜひ保存活用をお願いしたい」と強調しました。
高知県は2026年6月から「知事公邸のあり方に関する有識者会議」を開き、知事の居住場所のあり方などを検討しています。
同会議には植村佳史氏をはじめ、法律・経済・教育など各分野の専門家5人が参加し、老朽化の状況や南海トラフ地震発生時の被害想定、全国の知事公邸の事例などを多角的に議論しています。
今後の保存・活用の方向性としては、文化施設や観光拠点として整備する案、建築文化の発信拠点とする案なども考えられます。
建築文化遺産は一度失えば取り戻せない
近年、戦後から昭和期にかけて建てられた優れた建築物が、老朽化や維持管理コストを理由に次々と解体・撤去される事例が全国で増えています。
村野藤吾氏の建築は四国内では高知の知事公邸だけに現存しており、一度失えば同氏の四国における足跡が完全に消えることになります。
村野氏の代表作・広島世界平和記念聖堂は2006年、戦後建築物として初めて国の重要文化財に指定されており、同氏の建築が持つ文化的・歴史的価値は国際的にも認められています。
老朽化の問題は耐震改修や適切な修繕によって対処できる余地があり、解体の前に保存・活用の方策を十分に検討することが強く求められます。
建築文化遺産の保存は、地域の歴史と誇りを後世に伝えるための大切な取り組みです。
有識者会議での議論を経て、浜田省司・高知県知事がどのような判断を下すかが注目されています。
まとめ
・日本建築学会四国支部と県建築士会など3団体が2026年9月7日、高知県知事公邸の保存・活用を求める要望書を提出。
・知事公邸は1963年竣工。村野藤吾氏(1891〜1984年)設計の全国唯一の知事公邸。
・四国に現存する唯一の村野藤吾作品でもある。
・数寄屋風の要素と和風・洋風・モダンを融合、高知の気候に合わせた設計が特徴。
・延べ床面積608平方メートル。現在の浜田省司・高知県知事を含め歴代5人の知事が居住。
・高知県は2026年6月から有識者会議を開き、知事公邸のあり方を検討中。
・村野氏の代表作・広島世界平和記念聖堂は2006年に重要文化財に指定されており、文化的価値は高い。
・解体の前に保存・活用の方策を十分に議論するよう建築界が訴えている。
この投稿の浜田省司の活動は、12点・活動偏差値45と評価されています。下記GOOD・BADボタンからあなたも評価してください。