2026-07-17 コメント投稿する ▼
高齢者の医療費実質負担は現役の3〜5倍 小池晃氏が国庫負担拡充を要求
2026年7月17日の参院予算委員会で、日本共産党の小池晃書記局長は、自民・維新が進める高齢者の医療費窓口負担増に強く反対しました。年代別の収入に占める患者負担の比率データを示し、現行でも高齢者の実質負担は現役世代の3〜5倍に上ると指摘。「応能負担」というなら超富裕層や大企業に求めるべきだと主張し、1983年度に44.9%あった国庫負担が2026年度には32.4%まで削減されたことを告発。「大砲よりバター」と述べ、大軍拡をやめ医療・介護にこそ税金を使うよう訴えました。
高齢者の実質負担は現役世代の3〜5倍 それでも「引き上げ」を狙う政府・維新
2026年7月17日、参院予算委員会で日本共産党の小池晃書記局長は、高齢者の医療費窓口負担増の問題を取り上げ、政府に鋭く迫りました。
現在の医療費の窓口負担は、70〜74歳が原則2割、75歳以上が原則1割です。一方、現役世代は原則3割を負担しています。日本維新の会(維新)はこれを「不公平だ」として70歳以上の窓口負担を「原則3割」にすべきだと主張しており、2026年7月7日に自由民主党(自民党)と維新がまとめた社会保障改革の骨子では「年齢によらない真に公平な応能負担を実現する」とし、2026年末までに工程表を策定することを決めています。この方針は「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太の方針)にも反映される見通しです。
小池書記局長は、年代別の1人当たり年間収入に占める患者負担の比率を示したグラフを用いて反論しました。収入が少なく医療にかかる頻度も高い高齢者は、現行制度においても50歳代以下の現役世代に比べ、実質的な負担が3〜5倍もの重さになっているというものです。「受け取る収入が少ないのに、通院の頻度が高い分だけ出ていくお金が多い」という高齢者の現実が浮かび上がります。
高齢になるほど収入が減るのに病院代は増える。今でも十分すぎるほど負担しているのに
このデータを踏まえ、小池氏は「高齢者の窓口負担をさらに引き上げれば、現役世代に比べてはるかに不公平な重い負担になる」と追及しました。高市早苗首相は「全世代で能力に応じた負担をする観点から避けては通れない課題だ」と答弁しました。
「能力に応じた負担」なら超富裕層・大企業こそ対象に
小池書記局長は、政府・維新の言う「能力に応じた負担」という理屈に対して、真に能力があるのは誰かを問い直しました。「能力に応じた負担というなら、超富裕層や大企業に保険料や税で求めるべきだ」と主張し、年金収入に依存する高齢者への負担増を「応能負担」と呼ぶことへの矛盾を指摘しました。
富裕層や大企業への課税を強化せず、高齢者に押しつけるのは筋違いだ
また小池氏は、高齢者医療費に占める国庫負担の割合を示す長期データを提示しました。老人保健制度が始まった1983年度は44.9%だった国庫負担の割合が、削減され続けて2026年度予算では32.4%にまで落ち込んでいます。その分、増えたのは現役労働者と事業主が負担する保険料をもとにした後期高齢者医療制度への支援金と、高齢者自身の窓口負担・保険料負担です。
世代間で負担を押しつけ合っているのは政府が国庫負担から逃げているからではないか
小池氏はこのデータをもとに、「現役世代も高齢者も負担を軽減するために国庫負担を引き上げるべきだ」と強く主張しました。世代間対立をあおるのではなく、富の偏在に課税してすべての世代の医療費負担を減らすべきだという訴えです。
「大砲よりバター」大軍拡より医療・介護に税金を
小池書記局長は最後に、財源をめぐる根本問題を突きつけました。「大砲よりバターだ」と述べ、アメリカの要求に応じた大軍拡をやめ、命を守る医療・介護にこそ税金を使うよう求めました。
2026年度の防衛関係費は9兆353億円と過去最大規模を更新しており、GDP比でも1.9%と急増しています。一方で、国民の医療・介護費への公的負担は削られ続けています。国庫負担を1983年度の水準に近づけることは、世代を超えたすべての国民の医療を守るための道です。
「毎年防衛費が増え続けているのに医療や介護の財源がないというのはおかしい。優先順位の問題だ」
「高齢者の医療費を削って軍事費を増やす。国民の命より兵器を優先するのか」
物価高騰が続き、年金が実質的に目減りし続けるなかで、75歳以上の窓口負担をさらに引き上げれば、受診を控える高齢者が増え、病気の重症化につながる懸念があります。医療費を抑えるどころか、長期的には医療費増加という逆効果を招きかねません。国庫負担の拡充こそが、現役世代と高齢者がともに安心して暮らせる社会保障の姿です。
まとめ
- 小池晃書記局長が2026年7月17日の参院予算委員会で高齢者医療費窓口負担増問題を追及した
- 高齢者の年収に占める患者負担比率は、現役世代の3〜5倍に達している
- 自民・維新は70歳以上の窓口負担を原則3割にする方向で2026年末までに工程表を策定する予定
- 1983年度に44.9%あった国庫負担の割合が2026年度には32.4%まで削減されてきた
- 小池氏は「能力に応じた負担というなら超富裕層・大企業に求めるべきだ」と反論した
- 防衛費は2026年度に9兆353億円と過去最大を更新しており、医療財源との矛盾が際立つ
- 「大砲よりバター」として、大軍拡をやめ医療・介護への国庫負担拡充を求めた