2026-07-04 コメント投稿する ▼
マイクロン広島工場が起工式 AI向けDRAM量産へ1.5兆円投資 国補助は最大5360億円
米半導体大手マイクロン・テクノロジーの子会社マイクロンメモリジャパンは2026年7月4日、広島県東広島市の工場で新製造棟の起工式を開催しました。AI(人工知能)の普及に伴い急増する需要に対応するため、総額1兆5,000億円を投じて次世代メモリー「DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)」の量産体制を整備します。量産開始は2029年度を目標とし、1,000人以上の雇用創出を見込んでいます。経済産業省は設備投資と研究開発に最大5,360億円を補助します。起工式に出席した赤沢亮正・経済産業大臣氏は「安定的な供給体制を確保することは、経済安全保障の観点から極めて重要だ」と述べ、継続的な支援を明言しました。広島工場は国内唯一のDRAM生産拠点であり、米中対立が深まる中での日米経済同盟の象徴的な案件として位置づけられています。
式典後の記者会見で赤沢氏は「安定的な供給体制を確保することは、経済安全保障の観点から極めて重要だ」と強調し、今後も継続的に支援していく考えを示しました。
国内唯一のDRAM拠点 1兆5000億円で過去最大の拡張へ
今回の起工式で着工した新製造棟は、AI(人工知能)の普及に伴い急増する需要を取り込むため、高性能次世代メモリー「DRAM」を量産するための施設です。
マイクロンの子会社マイクロンメモリジャパンが、総額1兆5,000億円(約99億米ドル)を投じて約2万8,000平方メートルのクリーンルームを増設します。広島工場として過去最大規模の拡張で、量産の開始目標は2029年度、将来的に1,000人以上の雇用創出を見込んでいます。
広島工場は現在、国内で唯一のDRAM生産拠点です。起工式には赤沢経産相のほか、岸田文雄・元首相氏と横田美香・広島県知事氏らも出席し、マイクロンのサンジェイ・メロートラ最高経営責任者(CEO)は「メモリー需要はこれまでにないほど増加している」と強調しました。
広島のDRAM工場が国内唯一とは知らなかった。これが止まったら日本のAIが動かなくなるのか
AI需要と地政学リスク なぜDRAMが「安保の核心」か
DRAMはパソコンやスマートフォンに広く使われるメモリーチップですが、とりわけAIシステムの運用に不可欠な部品です。ChatGPTのような大規模言語モデルを動かすデータセンターでは大量の高性能DRAMが必要であり、経済安全保障の観点から国内調達体制の確保が急務となっています。
2022年に米国が対中半導体輸出規制を大幅に強化して以降、日米欧の友好国内での先端半導体製造は地政学的な必須条件となりました。赤沢氏は記者団に「引き続き良好な日米関係を維持することで、マイクロンのチャレンジを支援していきたい」と述べており、本件が日米経済同盟の象徴的な案件として位置づけられていることを示しました。
半導体は経済安全保障の核心。米中対立が続く中でマイクロンの広島工場は日本に不可欠な存在だ
経産省が最大5,360億円補助 成果目標と期限の明示が不可欠
経済産業省はこの広島工場拡張に対し、設備投資と研究開発を合わせて最大5,360億円を支援します。赤沢氏は横田知事らとの意見交換を踏まえ、周辺の渋滞緩和に向けた道路整備や工業用水の確保についても「地元のニーズを満たすためしっかりサポートしていく」と述べました。
5,000億円を超える公的補助を外資系企業に投じる以上、数値的な成果目標(KGI・KPI)と達成期限を明示することが不可欠です。量産開始時期や雇用創出数に加え、国内への技術移転の状況などの指標を設定し、定期的に公表する説明責任の枠組みが求められます。
国が5000億以上の補助って多すぎない?物価高で国民が苦しんでる中でこんなに外資企業に補助していいのか
1000人超の雇用と地域経済効果 広島の期待と展望
広島工場の拡張は、地元・東広島市にとっても大きな経済波及効果をもたらします。1,000人以上の雇用創出のほか、周辺道路の整備や工業用水の確保など、インフラへの投資拡大も見込まれています。
岸田元首相は式典で「AIの社会実装を進める中で、高性能半導体の需要は今後ますます拡大するだろう。広島での取り組みは重要性を増していくと確信している」と語りました。
「1000人以上の雇用創出は広島の地元にとって大きい。工場拡張は地域活性化にもなる」
「マイクロンが1.5兆円投資するなら国も5360億円補助するのは理解できる。でも成果の検証はちゃんとやってほしい」
マイクロンは2029年度の量産開始に向け段階的に工事を進める方針で、広島工場はAI時代の産業競争力を左右する国内唯一のDRAM生産拠点として、その役割の重要性を増しています。
まとめ
- マイクロンメモリジャパンは2026年7月4日、広島県東広島市の工場で新製造棟の起工式を開催
- 総投資額1兆5,000億円、約2万8,000平方メートルのクリーンルームを増設(広島工場として過去最大)
- AI向け次世代メモリー「DRAM」の量産を2029年度に開始予定、1,000人以上の雇用創出を見込む
- 経産省は設備投資・研究開発に最大5,360億円を補助、道路整備や工業用水確保も支援
- 広島工場は国内唯一のDRAM生産拠点。2022年以降の米中半導体規制摩擦を背景に経済安全保障上の要衝
- 赤沢亮正経産相:「安定的な供給体制を確保することは極めて重要」「引き続きマイクロンのチャレンジを支援したい」
- 5,000億円超の公的補助には数値目標・達成期限・定期報告の義務付けなど説明責任の枠組みが必要