2026-03-31 コメント投稿する ▼
高市早苗首相×マクロン大統領 日仏がレアアース共同調達合意 中国依存脱却へ精製工場も稼働
今回の合意の目玉となるのが、日仏両政府の官民共同プロジェクトとして建設を進めてきたフランス南部のレアアース精製工場です。 今回の日仏合意の背景には、2026年1月6日に中国商務部が軍民両用品目の対日輸出規制強化を即日発動したことがあります。
レアアース(希土類)とは、電気自動車(EV)のモーターや半導体など最先端産業に欠かせない17種類の金属元素の総称です。採掘から精製まで中国が世界を事実上支配しており、その覇権が今や各国の安全保障上の最大のリスクのひとつとなっています。
精製工場を仏南部に建設、日本の需要2割を賄う長期契約
今回の合意の目玉となるのが、日仏両政府の官民共同プロジェクトとして建設を進めてきたフランス南部のレアアース精製工場です。2026年末の稼働を予定しており、EVモーターの永久磁石などに使われる重レアアースを生産します。経済産業省によると、この工場から将来の日本の需要の2割に当たる供給を受ける長期契約をすでに締結しています。
今回の首脳会談に合わせて発表される共同声明には「日仏重要鉱物協力ロードマップ(行程表)」の策定方針が盛り込まれ、アジアや南米など幅広い地域に調達先を多角化していく具体的な取り組みを進めます。新たな重要鉱物の共同投資プロジェクトの検討も明記され、両国間で定期的な会合を開催する予定です。
SNSでは今回の合意を歓迎する声と、日本の資源戦略に対する注文が交錯しています。
「中国一辺倒から脱却するためにフランスと組む。これは正しい方向性だと思う」
「日本の需要の2割というのが大事。残り8割は誰が担うのか、それも同時に答えを出してほしい」
「レアアース問題は今に始まった話じゃない。もっと早く動いていれば良かった」
「南鳥島のレアアース開発もちゃんと国家プロジェクトとして進めてほしい。自前の資源があるのに」
「中国が輸出止めたら日本の製造業は一発でやばくなる。同志国との連携は絶対必要だ」
中国依存の構造的リスクが顕在化、1年停止なら損失2.6兆円
今回の日仏合意の背景には、2026年1月6日に中国商務部が軍民両用品目の対日輸出規制強化を即日発動したことがあります。この措置はレアアースを含むと指摘されており、日本の製造業に広範な影響を与えかねないとして産業界に緊張が走りました。
日本が輸入するレアアースの中国依存度は、2010年の尖閣問題時の約90%から現在では約60%に低下したとされますが、それでも依然として高い水準にあります。特にEV用モーターに使用されるネオジム磁石の補助材料であるジスプロシウム・テルビウムなどの重レアアースは、ほぼ100%を中国に依存しているとされます。
試算によれば、レアアース輸入の3か月停止で経済損失は約6600億円、1年間では2.6兆円に達します。消費者への影響としては、自動車の納期遅延や家電・電子機器の供給制約が生じることが見込まれます。
1日の首脳会談では日仏外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)も同日東京都内で開催されます。共同声明では輸出規制を強める中国を念頭に「重要鉱物に対する輸出規制は重大な悪影響を及ぼす可能性がある」と深刻な懸念を明記するほか、人工知能(AI)や宇宙分野における軍民両用技術での連携強化も盛り込まれます。
同志国との連携強化と国産化の両輪が不可欠
中国のレアアース支配は「中東に石油あり、中国にレアアースあり」という言葉に象徴されるように、資源を外交カードとして使う戦略の産物です。精製・加工工程における中国の市場支配力は91%に及び、採掘地点がどこであれ、精製段階で中国を経由せざるを得ないというサプライチェーンの構造的脆弱性が改めて露呈しています。
日仏の精製工場はまさにこの「精製段階での中国依存」を断ち切る試みとして意義があります。さらに長期的には、日本の排他的経済水域(EEZ)内の南鳥島周辺海底に推定1600万トンに及ぶレアアース泥が眠っているとされており、深海採掘技術の確立も並行して進めることが経済安全保障上の急務です。
高市早苗首相が主導する今回の日仏連携は、数十年にわたって放置されてきたレアアース問題にようやく本格的なメスを入れる一手と評価できます。同志国との外交連携と自前の資源開発という二つの軸を同時に推進することこそが、中国の資源覇権に対抗する唯一の現実的な道です。
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まとめ
- 日仏首脳会談(2026年4月1日)でレアアース共同調達に合意。「日仏重要鉱物協力ロードマップ」策定も明記
- フランス南部に官民共同のレアアース精製工場を建設中。2026年末稼働予定で日本の需要の2割を賄う長期契約を締結
- アジア・南米など調達先の多角化を進め、新たな共同投資プロジェクトも検討
- 共同声明は中国の輸出規制への「深刻な懸念」を明記。AI・宇宙・軍民両用技術での連携強化も盛り込む
- 2026年1月に中国が軍民両用品目の対日輸出規制強化を即日発動。産業界に緊張が走った背景がある
- レアアース輸入の中国依存度は現在約60%。重レアアース(EV用)はほぼ100%中国依存
- レアアース輸入が1年停止した場合の損失は2.6兆円との試算あり
- 南鳥島EEZ海底には推定1600万トンのレアアース泥が存在。深海採掘技術の確立も急務