2025-04-19 コメント投稿する ▼
公約「未来の祭典に政治を持ち込むな」―ゼレンスキー大統領訪問調整に広がる慎重論
万博は政治の舞台ではない ゼレンスキー氏訪問計画に慎重な声も
2025年の大阪・関西万博に、ウクライナのゼレンスキー大統領が訪問する方向で調整が進められている。関係者によれば、ウクライナの「ナショナルデー」にあたる8月5日が有力視されており、実現すれば石破茂首相との会談もセットで検討されているという。
万博は世界中の国や地域が集い、それぞれの技術や文化を紹介し合う国際イベントだ。しかし今回の動きに対しては、「万博を政治の道具にしていいのか」との疑問も出始めている。
ウクライナの“発信”と万博の場
- ウクライナ館では、戦時下でも生活や経済活動を続ける国民の姿を、デジタル技術で紹介している。
- 日本政府の支援を受け、複数国が共用する「タイプCパビリオン」の一部として出展。
- ナショナルデーは各国が自国の魅力をアピールできる日で、海外の首脳が式典に出席することもある。
ロシアの軍事侵攻が長期化する中、ウクライナとしては国際社会へのアピールの場を確保したいという思惑があるだろう。ナショナルデーに大統領が登壇すれば、メディアの注目も集まり、強いメッセージを発信できる。
“万博の趣旨”にそぐわない?
ただ、国際博覧会は政治的対立や主張を持ち込まない「中立の場」であるべきだというのが本来の趣旨だ。だからこそ、日本国内では慎重な意見も根強い。
- 特定の国が政治的メッセージを打ち出せば、他国とのバランスに影響する。
- 仮にロシアが反発すれば、国際イベントの調和が崩れかねない。
- 8月6日は広島の平和記念式典と重なる時期で、戦争や平和に対する扱いが過度に政治色を帯びる懸念もある。
万博は「未来社会の実験場」として、人類共通の課題に向き合い、連携を深める場であるべきだ。国際情勢の中でウクライナの訴えに理解を示すことと、万博という舞台の使い方は別に考える必要がある。
外交ツール化の流れに注意
実は、ナショナルデーを首脳外交に活用する動きは他国でも見られる。トルクメニスタンの大統領は、4月に万博を訪れた翌日に東京で首相と会談している。ゼレンスキー氏の訪問も、この流れの延長線上にあるのかもしれない。
だが、それが「外交のための万博」になってしまっては本末転倒だ。各国が競うように“政治的存在感”を見せ始めれば、本来の意義が薄れていく。
ゼレンスキー大統領の訪日が実現すれば、ウクライナへの連帯を示す機会になるのは間違いない。しかし同時に、万博が政治的な主張の場と化すことには、明確な一線が必要だ。
未来志向の万博だからこそ、平和や国際協調の理念を壊さないよう、主催国・日本の立ち位置が問われている。
この投稿は吉村洋文の公約「2025年大阪・関西万博の成功と大阪府と大阪市の連携強化」に関連する活動情報です。この公約は10点の得点で、公約偏差値35.8、達成率は0%と評価されています。