2026-05-14 コメント投稿する ▼
長野県知事選、阿部守一氏が5期目挑戦を表明 - 「多選の弊害」認識しつつも変革期への責任感語る
記者会見で阿部知事は、自身が長年掲げてきた「多選の弊害」について改めて言及し、その葛藤を吐露しました。 阿部知事が5期目への挑戦を決断した背景には、長野県が現在、「人口減少」や「国と地方の関係性の変化」といった、構造的な課題に直面しているという認識があります。 阿部知事は、2025年9月に長野県知事として初めて全国知事会の会長に就任しました。
「多選の弊害」との向き合い
阿部知事は、長野市内のホテルで13日に開いた記者会見で、知事という権限が集中する立場に長くいることによる「組織の硬直化やマンネリ化などの弊害が出る」と自ら指摘しました。そのため、今回の立候補にあたっては、「多選」となることの是非について「真剣に考えた」と述べ、葛藤があったことを明かしました。
しかし、知事として16年間(4期)県政を担ってきた経験と実績を、「培ってきたものを生かし、さらに県政を担わせていただくのが私の責任」だと結論づけました。2010年に49歳で初当選した当時から、知事も65歳となり、周囲からの異論が減ることへの危うさも感じていると語りました。こうした自己認識を踏まえつつも、県政のかじ取りを続ける意思を固めた形です。
「変革期」への強い責任感
阿部知事が5期目への挑戦を決断した背景には、長野県が現在、「人口減少」や「国と地方の関係性の変化」といった、構造的な課題に直面しているという認識があります。知事は、こうした現状を「大きな社会の変革期」と捉え、これまでの経験で培った知見を活かし、この変革期を乗り越えるためのリーダーシップを発揮する必要があると訴えました。「私のすべてをかけて5期目に挑戦したい」という言葉には、現状維持にとどまらず、未来に向けた県政運営への強い決意が込められています。具体的な公約については、今後改めて発表するとしています。
全国知事会会長としての役割
阿部知事は、2025年9月に長野県知事として初めて全国知事会の会長に就任しました。会長の任期は2年間であり、あと1年残す中での立候補表明となったため、周囲からは「既定路線」との見方も出ていました。しかし、阿部知事は記者会見で、会長職と知事選への出馬はあくまで別問題であると強調しました。その上で、「知事会長の立場も生かし、より大きな改革に取り組みたい」と語り、全国的な課題への取り組みと県政運営を結びつけ、相乗効果を狙う考えも示唆しました。
支援体制と今後の選挙戦
阿部知事の立候補表明は、県議会の主要会派や経済団体などで構成される支援組織「明日の長野県づくり推進会議」によって後押しされました。この組織は、前回、前々回の知事選でも阿部氏の出馬を後押ししてきた経緯があり、今回も「全会一致」で支援が確認されたとのことです。
一方で、県政の刷新を掲げる「明るい県政をつくる県民の会」(共産党県委員会や県労連などが中心)は、候補者の擁立準備を進めており、5月29日には総会と記者会見を開く予定です。これにより、今夏の長野県知事選は、現職の阿部知事と、県政刷新を求める勢力との間で、県民の信を問う構図となる見通しです。
「仕組みづくり」への言及
阿部知事は、「多選による組織の硬直化を避ける」ために、「私がいなくても正常に動く仕組みづくり」を進める考えも示しました。これは、自身が長年知事を務める中で、県庁組織の活性化や、次世代リーダーの育成の必要性を感じていることを示唆しているとも考えられます。単に続投を求めるだけでなく、長期政権下で生じうる課題への対策として、県政運営の持続可能性を意識した姿勢をうかがわせる発言と言えるでしょう。