2025-07-17 コメント投稿する ▼
神谷宗幣氏「維新に2議席はいらない」発言が波紋 参政党が大阪で挑む“保守vs維新”の構図
“日本人ファースト”は排外主義ではない?
7月17日、大阪市中央区に立った参政党の神谷宗幣代表は、選挙戦終盤の熱をそのままに、再び大阪の地を踏んだ。参院大阪選挙区(改選数4)に立候補する自党候補の応援に駆けつけ、演説の中で「最低でも4番手、できれば表彰台のトップに」と気勢を上げた。
演説の柱は「日本人ファースト」。一見すると排外的と受け止められがちなスローガンに対し、神谷氏は「排外主義ではなく、反グローバリズムだ」と強調。「大資本家と貧困層だけが生き残る社会にさせない」と語り、庶民・中間層を守る政治を訴えた。
「“日本人ファースト”って単語だけが独り歩きしてる気がする」
「グローバル経済の歪みには確かにメスが必要」
「庶民が置き去りの政治、もう限界来てると思う」
維新に「2議席もいらない」発言が波紋
注目を集めたのは、大阪で圧倒的な勢力を誇る日本維新の会への発言だった。神谷氏は、維新の政策の一部を認めつつも、「維新に2議席はいらない。1つ譲ってほしい」と大胆に訴えた。
そのうえで、特区民泊やIR(統合型リゾート)誘致に言及し、「なんで外国人が儲かるのか」と痛烈に批判。外資が大阪の利益を吸い上げる構図への危機感を強調し、「日本人が主役の政治を」と持論を展開した。
維新の牙城・大阪での“譲れ発言”は波紋を呼んでおり、与野党ともに警戒を強めている。
「維新にケンカ売ったな。でも言いたいことは分かる」
「2議席独占の空気に風穴を開けてくれそう」
「外資が得して地元は何も変わらん、それはたしかに疑問」
選択的夫婦別姓と同性婚に明確な反対
また神谷氏は演説の中で、立憲民主党が推進する選択的夫婦別姓や同性婚についても真っ向から反対姿勢を示した。
「結婚制度をなくし、同性婚を認めたら社会の基盤が変わってしまう」とし、「男は男らしく、女は女らしくでいいじゃないか」と語る場面もあった。さらに「家族制度を壊すことは、国家の土台を揺るがす」として、家族観・国家観に基づく保守的な立場を明確にした。
「言い方には賛否あるけど、主張はブレてない」
「家族って何なのか、あらためて考えさせられる」
ロシア疑惑には「トランプと同じ構図」と反論
一方で、同党の東京選挙区候補がロシア国営メディア「スプートニク」に登場した件についても触れ、「これは米国大統領選でトランプがやられてきたことと一緒」と語り、外国勢力による“介入”とする批判を跳ね返した。
ただ、明確な説明責任を果たしたとは言い難く、批判を“陰謀論”にすり替えるような物言いはさらなる波紋を広げる可能性もある。
大阪決戦、維新一強に風穴を開けるか
維新が強さを誇る大阪選挙区にあえて挑み、「2議席もいらない」と訴える神谷氏の戦略は、保守層や“反維新”を掲げる有権者への浸透を狙ったものだ。
また「日本人ファースト」や「家族制度の保守」を訴えるスタンスは、一定の支持層に刺さっている。
一方で、発言の一部には排外主義や差別を助長しかねないという批判も根強い。今回の選挙戦は、単なる議席の奪い合いにとどまらず、“日本社会の根っこ”に何を据えるのか――その価値観を問う戦いになっている。