2025-07-16 コメント投稿する ▼
参政党・神谷宗幣代表「党勢の伸びが正直怖い」本音と躍進の狭間で “ジャイアントキリング”を目指す選挙戦
「日本人ファースト」掲げ、暮らしの立て直しを訴え
参政党の神谷宗幣代表が街頭演説で繰り返し強調するのは、「日本人ファースト」というスローガンだ。単なるキャッチコピーにとどまらず、物価高や教育、移民政策など、日々の暮らしに直結する課題への具体的な処方箋を示しながら、「この国に生きる日本人の生活を立て直す」と力を込める。
参政党は2020年に結党、2022年の参院選で国政政党となった若い政党だが、SNSを中心に強い支持を集め、地方でも徐々に存在感を増している。今回の参院選では、当初「6議席獲得」を目標としていたが、直近の世論の反応や集会の盛況ぶりから、「最低6、できれば10議席」と目標を上方修正した。
「聞いていてすごくリアル。机上の空論じゃない」
「『日本人ファースト』って、普通の感覚だと思う」
「移民問題も教育も“自分ごと”として話してるのが伝わる」
「右とか左とかじゃなく、現場の実感を大事にしてる」
「既存政党より、人間味ある発信が好感持てる」
「人気が出すぎて怖い」──神谷代表の本音
予想以上の支持拡大に、本人も戸惑いを隠さない。「正直、党勢の伸びが怖い」と語った神谷氏は、急激な拡大にともなうプレッシャーや、組織の未成熟さへの懸念を正直に口にする。
特に参政党は、党員の参加型で政策を構築し、従来の政党運営とは異なるアプローチを取ってきた。だからこそ支持される一方で、「党内での足並み」や「候補者の資質」「言論の自由との向き合い方」といった課題も顕在化している。選挙戦の中でも、一部候補の過激な発言が波紋を呼ぶなど、“支持拡大の副作用”が見え隠れする局面もあった。
それでも神谷氏は「一人ひとりの覚醒と参加がこの国を変える」と語り続ける。トップダウン型ではない「草の根の力」で、巨大与党に挑む構図を鮮明にしている。
アニメ「怪獣8号」に自らを重ねて
選挙戦の合間、移動車内でスマートフォンを手にアニメ「怪獣8号」を観るという神谷氏。怪獣討伐に奮闘する平凡な主人公の姿に、「巨大な既成政党に挑む自分たち」を重ねる。
この“ジャイアントキリング”という構図は、参政党支持層の心にも響いている。「選挙は無力な個人の戦いではなく、共鳴し合う国民の連帯で変えられる」という感覚が、ネットを通じて若年層や無党派層に広がりつつある。
「“怪獣”って実は既成政党そのものかも」
「1人の力じゃ無理でも、チームで挑むっていうのが今っぽい」
「“覚醒”って聞くと怪しいけど、言いたいことは分かる」
「“参加型”っていうスタイルは共感できる」
「野党じゃなく、“代案”になってほしい政党」
“第3極”の本気が試される選挙
自民・立憲の二大政党に代わる「新しい選択肢」として、維新・参政党・日本保守党など“第3極”の争いが激化している中、参政党は“保守”を軸にしながらも教育、医療、地方再生など、生活に根ざした政策で勝負をかけている。
「愚直に政策を訴えるだけ」と語る神谷氏の言葉には、奇をてらわず、一歩一歩積み上げていく覚悟がにじむ。その一方で、「政権批判」ではなく「具体的対案」をどう提示するかが、今後の試金石となる。
党勢の伸びに浮かれることなく、その先にある“政党としての責任”にどう向き合うか。選挙戦の結果次第で、参政党は単なるネット現象から、本格的な「国政の一角」へと変わる可能性もある。