2025-07-13 コメント投稿する ▼
参政党がTBS「報道特集」に抗議 外国人政策報道に「公平性を欠く」と訂正要求
参政党がTBS「報道特集」に抗議 外国人政策特集に「著しく中立性欠く」と反発
「報道特集」に抗議文 参政党が公式声明
参政党は13日、公式サイトを通じて、前日にTBS系列で放送された報道番組「報道特集」の内容について、「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く」として、TBSに対し抗議と訂正を求める申入書を提出したと明らかにした。
問題とされたのは、12日に放送された特集企画「外国人政策も争点に急浮上~参院選総力取材」。同番組では、外国人政策が参院選の争点として急浮上しているとした上で、「外国人排斥につながりかねない主張が勢いを増している」と指摘。「日本人ファースト」を掲げる参政党の演説映像が紹介され、「外国人が優遇されている」「犯罪」「生活保護」といった訴えを「強硬な主張」と位置づけたナレーションが流された。
さらに番組では、外国人差別に詳しい識者のコメントとして「『日本人ファースト』という言葉が、排外主義やヘイトスピーチをあおる効果を持つ」とした見解が紹介されたほか、人権団体の共同声明も報道された。その中で「各党が排外主義的な政策を競い合っている」「外国人優遇はデマ」との主張も紹介され、全体として参政党の政策に対して否定的な構成が目立った。
選挙直前の偏向報道か 「民主主義の根幹に関わる」と危機感
参政党はこの放送内容について、「構成・表現・登場人物の選定において著しく中立性を欠いている」「放送倫理に反するもの」と批判。公式声明では、「国民が政党や候補者を選ぶうえで、報道の在り方は極めて重要」とした上で、「こうした報道が意図的に偏向されるような事態が続けば、日本の民主主義の将来に深刻な影響を及ぼす」と警鐘を鳴らした。
また、抗議の趣旨は「参政党が一方的に不利益を受けた」という問題にとどまらず、「報道の中立性確保」「報道機関担当者のモラルの問題」であるとも訴え、有権者に対して「冷静かつ客観的に各報道機関の姿勢を見極めてほしい」と呼びかけている。
「明らかにネガティブに編集されていた」
「政策の中身じゃなくレッテル貼りだけだった」
「反論の機会すら与えられてないのは不公平」
「放送内容が思想誘導そのものに見えた」
「報道機関が選挙に影響を与えてどうするんだ」
「日本人ファースト」は排外か? 言葉の受け止め方に差
番組内では、「日本人ファースト」というスローガンが取り上げられた。この言葉について識者は「排外主義的」とし、支持層の中に差別感情を助長する可能性を指摘。人権団体もこれに呼応し、各政党が外国人排斥を競うような姿勢を問題視した。
一方で、参政党側はこのスローガンを「外国人を排除するものではなく、日本の生活者をまず守るという考え方」と位置づけており、その認識のズレが顕著に表れた格好だ。
こうした表現は、番組の切り取り方次第で視聴者に与える印象が大きく左右されるため、報道の構成とバランスがより強く問われる。とりわけ、選挙期間中における報道は、特定の政党に有利または不利に働かぬよう細心の注意が求められるが、今回はそのバランスを欠いていたとするのが参政党側の見解である。
メディアと政党の関係 緊張高まるなかで問われる報道倫理
今回の事例は、選挙報道における公平性と、表現の自由・報道の自由の狭間で生じた摩擦の典型とも言える。政党は自らの立場が公正に報じられることを求める一方、報道側は取材・編集の自由を主張する。そのどちらにも根拠はあるが、視聴者から見れば「公正かつバランスの取れた情報」が提供されることが何よりも求められている。
今回、参政党が公の場で公式に抗議を表明したことで、メディア各社も一層の説明責任が問われることになった。報道が社会の公器である以上、「中立性」や「多角的な視点」の欠如が、政治不信や偏見の助長につながることは避けなければならない。