2026-04-01 コメント投稿する ▼
自衛隊に長距離攻撃無人機を導入へ
今回の構想の核心は、長射程ミサイルと攻撃型無人機を組み合わせた「複合攻撃」態勢の構築です。 既存の長射程ミサイルとしては、2026年3月に陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本県)に配備された射程1000キロメートル超の「25式地対艦誘導弾」や、射程1600キロメートル超の米国製巡航ミサイル「トマホーク」があります。
安全保障3文書とは、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の3つを指します。2022年12月に岸田政権が改定し、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を初めて明記した文書です。今回の高市早苗首相の政権下で再び改定が行われ、無人機の大規模導入が新たに盛り込まれます。
「複合攻撃」で迎撃を困難にする新戦略
今回の構想の核心は、長射程ミサイルと攻撃型無人機を組み合わせた「複合攻撃」態勢の構築です。敵のレーダーや迎撃システムは一度に大量の目標を処理できないため、ミサイルと無人機を同時に多数発射することで飽和攻撃を行い、迎撃を困難にする狙いがあります。
防衛省は2026年度予算案で無人機を使った防衛能力強化として、前年度当初予算の約3倍となる3128億円を計上しており、「SHIELD」と名付けた無人機による新たな防衛体制の構築を目指すとしています。
導入を検討する長距離攻撃型無人機は自爆型が有力で、航空機や潜水艦から発進させる機種、水中や水上を航行する機種なども候補に挙がっています。既存の長射程ミサイルとしては、2026年3月に陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本県)に配備された射程1000キロメートル超の「25式地対艦誘導弾」や、射程1600キロメートル超の米国製巡航ミサイル「トマホーク」があります。
SNSでは賛否両論の声が広がっています。
「ウクライナやイランを見れば無人機の有効性は明らかだ。日本も本気で防衛体制を整えてほしい」
「攻撃型無人機の導入は必要だと思うが、コスト管理をきちんとして国民に説明してほしい」
「反撃能力に無人機まで加えるなら、憲法との整合性をもっとわかりやすく説明すべき」
「数百万円の無人機1機で数億円のミサイルに対抗できるなら、それは合理的な選択だと思う」
「中国は日本の何倍もの軍備を持っている。抑止力なくして平和はない、という現実を直視すべき」
ウクライナ・イランの戦闘が示した「ドローン戦」の現実
今回の検討は、近年の実戦データに基づく判断です。ロシアはウクライナに対し、イランが供与した「シャヘド」をベースにした無人機と巡航ミサイル「カリブル」を組み合わせた複合攻撃を繰り返しています。米国もイランとの戦闘に航続距離1000キロメートル超の「LUCAS(ルーカス)」を実戦投入しました。
価格面の比較が防衛政策の議論に説得力を与えます。シャヘドやルーカス1機の推定価格は約560万円(推定)であるのに対し、ロシアの巡航ミサイル「カリブル」1発は約1億6000万円(推定)です。攻撃型無人機はミサイルの約30分の1以下のコストで同様の攻撃効果が期待できるため、大量調達による継戦能力の向上という観点からも合理性があります。
憲法との整合性と国民への説明が課題
一方で課題もあります。防衛省は2026年度予算案で、国産スタンドオフミサイルの研究開発・量産に加え、無人アセットによる多層的沿岸防衛体制の整備を掲げており、2027年度中に体制を整える方針を示しています。しかし、長距離攻撃型無人機の導入は、従来の「専守防衛」の解釈との関係が改めて問われます。政府は反撃能力について「武力攻撃を受けた場合の自衛権の行使として相手の軍事拠点などを攻撃する能力」と説明してきましたが、無人機が担う役割の拡大に伴い、国民への丁寧な説明と国会での議論が一層重要になります。
憲法改正にも前向きな高市早苗首相のもとで推進される今回の方針は、戦後日本の安全保障の姿を大きく変える歴史的な転換点となる可能性を持っています。中国の軍事拡張と台湾有事のリスクが現実味を帯びる中、日本が真に実効的な抑止力を確保するためには、こうした取り組みは不可欠と言えます。
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まとめ
- 政府・与党が航続距離1000キロメートル以上の攻撃型無人機を自衛隊に導入する方向で検討
- 年内改定の安全保障3文書(国家安全保障戦略・国家防衛戦略・防衛力整備計画)に盛り込む方針
- 長射程ミサイルと無人機を組み合わせた「複合攻撃」態勢により迎撃を困難にする狙い
- 自爆型無人機が有力。航空機・潜水艦からの発進や水中・水上航行型も検討
- 既存長射程ミサイル:25式地対艦誘導弾(射程1000キロ超)、トマホーク(同1600キロ超)
- 攻撃型無人機の推定価格は約560万円。巡航ミサイル(約1億6000万円)の約30分の1
- 防衛省の2026年度予算案で無人機関連に3128億円(前年度の約3倍)を計上
- 2027年度中に無人アセットによる多層的沿岸防衛体制の整備完了を目指す