2025-04-17 コメント投稿する ▼
女性の声を国会へ――早稲田ゆき議員、「差別撤廃条約」選択議定書の批准を訴え
集会には、立憲民主党から早稲田ゆき衆院議員(ジェンダー平等推進本部副本部長)が参加し、選択議定書の批准に向けた強い決意を語った。
「当たり前の権利を当たり前に」――薬機法附帯決議を紹介
早稲田議員はまず、前日16日に衆院厚労委員会で可決された薬機法改正案に触れた。与野党の合意で採択された附帯決議では、「性と生殖に関する自己決定権」の課題について、若者や当事者の意見を反映させることが盛り込まれた。
「これは女性にとって、ごく当たり前の権利の一つ。でも、その“当たり前”を実現するためには、やはり政治が責任を持って動かないといけない」と語る早稲田氏は、現場の声を政治に届ける重要性を強調した。
「いま、踏ん張るとき」――選択的夫婦別姓への危機感
また、国会で再び注目を集めている「選択的夫婦別姓」についても言及した。1996年に法制審議会が導入を答申してから四半世紀以上が過ぎた今でも、制度化には至っていない。
「私たちがようやく一歩を踏み出そうとしているところで、一部のメディアや保守的な声から反対論が出ている。だけど、ここで引いてしまったら、また時代に置いていかれる。今こそ、踏ん張るとき」と強い口調で訴えた。
国際基準に追いつけるか?――批准が進まない現状
「選択議定書」は、女性差別撤廃条約の実効性を高める重要な文書だ。批准すれば、個人が自国政府の違反を国連に通報できるようになり、深刻な差別案件には国連が調査に乗り出すこともできる。
世界ではすでに115カ国以上が批准しているが、日本はいまだに署名のみにとどまっている。女性の権利に関する国際的な評価でも、日本の立ち位置は決して高くない。
共に進めるか、立ち止まるか
集会では他にも、地方議会で意見書を可決する動きが広がっていることや、若い世代の声を生かす必要性が語られた。参加者からは、「こんなに長く待たされているのに、まだ議論の入り口にも立てていない」との声も上がった。
早稲田議員は、「女性の声を社会の真ん中に置いていく。そのために、政党を超えて力を合わせたい」と締めくくった。
- 76の女性団体が主催する「女性差別撤廃条約実現アクション」が国会前で集会を開催
- 立憲・早稲田ゆき議員が薬機法附帯決議の内容を紹介し、性と生殖の自己決定権を強調
- 選択的夫婦別姓制度をめぐる議論への危機感を表明
- 女性差別撤廃条約選択議定書の批准は国際的には標準、日本は未批准のまま
- 「いま、踏ん張るとき」と早稲田議員が呼びかけ、各党との連携を誓う