2025-05-25 コメント: 1件 ▼
河野太郎氏が年金制度修正案を批判「厚生年金流用は毒入りのあんこ」抜本改革を提言
河野太郎氏が年金法案修正を痛烈批判 「厚生年金流用は毒入りのあんこ」
自民党の河野太郎衆院議員が、年金制度の修正案をめぐり強い疑念を表明した。与党と立憲民主党が進める年金法案の一部修正について、河野氏は自身のSNS(X)で「あんこ」などと表現する報道を真っ向から否定し、「実態は“毒入りのあんこ”だ」と厳しく批判している。
保険料の「目的外使用」に強く反発
河野氏がとりわけ問題視したのは、厚生年金の積立金を国民年金に“横流し”するような仕組みが盛り込まれている点だ。これは被保険者が自らの老後のために積み立てた資金を、無関係な層へ転用するものであり、保険制度の信頼性を根底から揺るがすと指摘。
「厚生年金の被保険者が負担した保険料を勝手に目的外利用することに変わりはない」
と、河野氏は訴える。税金と異なり、保険料は特定の目的のために支払われており、行政が自由に振り分ける性質のものではないとする姿勢だ。
「百年安心」が20年で崩壊 積立金流用は“言い訳”
さらに河野氏は、2004年の年金制度改革で謳われた「百年安心」が、わずか20年で立ち行かなくなっている現実にも言及。今回の修正案は、国庫負担分の財源がない中で税投入のための“口実”として厚生年金の資金を使おうとしているのではないかと批判している。
「積立金の流用は、年金制度に税金を投入するための『言い訳』だ」
厚生年金から基礎年金への資金移転により、同額の税金投入が必要となるが、その財源について政府も立憲民主党も何ら明示していないという。
就職氷河期支援の「名目」では本質に迫れない
今回の修正案は就職氷河期世代への支援も名目とされているが、河野氏はその実効性にも疑問を呈す。
「基礎年金の金額は満額でも生活保護に届かない」
「未納や免除期間がある人は、そもそも満額受け取れない」
こうした現実を見据え、修正案では本質的な支援にならず、将来の単身高齢女性の貧困リスクも解消できないと訴える。
提言:保険料方式から税方式へ 抜本改革を
では、どのような制度改革が必要か。河野氏は、保険料方式そのものの限界を指摘し、税方式による最低保障年金制度の導入を提案している。
「高齢者の生活保護と年金を一元化し、老後の安心を提供できるセーフティネットを」
そのうえで、誰が対象で、どれくらいの支給額とし、医療・住宅などの支援をどう構築するかまでを含めた制度設計が必要だと強調している。
ネット上の反応
河野氏の真っ直ぐな主張には、SNS上でも共感の声が集まっている。
「保険料と税金を混同するなという河野さんの言葉、まさにその通り」
「積立金の流用を“あんこ”とごまかすな。実態を見ろ」
「氷河期支援ならもっと現実的な策を。この法案はズレてる」
「年金と生活保護の統合、思い切った改革を期待」
「河野氏、こういう発信は本当にありがたい」
年金制度はすべての世代に関わる重大なテーマであり、特定の負担層に不公平が生じては制度全体が崩壊しかねない。河野太郎氏の主張は、単なる批判にとどまらず、制度の本質に迫る改革提案を伴っている点で、極めて意義深い。将来の世代が安心して老後を迎えるためには、今こそ“その場しのぎ”ではない抜本的な議論が求められている。