2025-04-06 コメント投稿する ▼
命が吹き飛ぶ会場?大阪万博で爆発レベルのガス検知
共産党市議の通報で判明
寺本市議によると、午後4時ごろ、マンホールのふたの穴にノズルを数センチ差し込んで測定したところ、警報音が鳴った。即座に119番通報し、消防隊員が現場に到着。協会職員とともに再測定を行い、同じく高濃度のガスを確認した。ところが、協会が立ち入りを規制したのは午後4時25分。寺本氏によれば、その時点でも周囲にはまだ来場者が普通に往来していたという。
協会はふたを開けて自然換気を行い、午後5時半ごろに「基準値以下になった」として規制を解除した。
「安全対策はしていた」は本当か
問題の地下ピットでは、これまでにも高い濃度のメタンが検知されていた。協会はその都度、有孔ふたに交換するなどの対策を講じてきたと説明している。6日朝に測定した際には濃度ゼロだったとして、今回の数値は「一時的な上昇」だと強調する。
だが、ガスがたまたま溜まっていたにしても、再発の可能性がある以上、「安全」と言い切るのは危うい。現場では目視できない地下空間にガスが溜まりやすく、時間帯や気象条件によっても濃度が大きく変動する。関係者の間でも「これは氷山の一角では」との懸念が広がっている。
舞台は「現役のゴミ処分場」夢洲
万博会場のある夢洲は、かつてから埋め立てが進められた人工島で、現在も「現役の廃棄物処分場」である。2024年12月の調査では、島内83本のガス抜き管から1日あたり約3トンものメタンガスが排出されている。今回検知されたガスは、そのガス抜き管ではない“別ルート”から漏れてきた可能性がある。
会場の選定には維新政治の強い影響があったとされるが、あえてこの土地に決めた判断の是非も改めて問われそうだ。
協会が示した「今後の対応」
今回の事態を受けて協会は、以下のような追加対策を発表した。
- 問題のあったふたは常時開放し、周囲には柵を設けて来場者の立ち入りを防ぐ
- 周辺の地下ピットのモニタリングを強化し、測定頻度を増やす
- 今後も継続的に有識者の意見を聞きながら対応を検討する
こうした対応が「後手に回っていないか」との指摘も出ている。これまで「安全です」「対策は済んでいます」と繰り返してきた協会の姿勢は、今回の一件で大きく揺らいだと言っていい。
市議「命が輝くどころか、吹き飛ぶ」
通報した寺本市議は、「『命が輝く』どころか、命が吹き飛ぶ危険がある」と痛烈に批判。爆発事故のリスクを軽視した運営に疑問を投げかけた。
開幕まで残りわずかとなった関西万博。世界に向けて「日本の技術と安全」をアピールする場のはずが、足元ではガスに満ちた不安な地盤が広がっている。協会と政府、そして会場選定に関わった政治の責任が、いま改めて問われている。