2025-04-07 コメント投稿する ▼
「島だからこそ学べる」韓国語教育を対馬高校で本格化
今回の取り組みは、県が進めている「高校生の離島留学制度」の一環。対馬高校では、韓国語を学べる国際文化交流科が設けられており、生徒たちの語学力と国際感覚を育てる狙いがある。
離島の高校だからこそできる学び
この「離島留学制度」は、長崎県が自然豊かな離島を舞台に、多様な学びを提供しようというユニークな制度だ。対象校には韓国語だけでなく、歴史学や中国語、英語、スポーツを専門的に学べるコース、不登校経験のある生徒をサポートする「生きる力」コースなどが用意されている。
生徒たちは、こうしたコースで学ぶことで、自分の個性や興味を大切にしながら高校生活を送ることができる。全国的に見ても珍しい先進的な試みとして注目されている。
韓国語講師が2年間対馬で指導
今回辞令を受け取る韓国語講師は、2025年4月1日から2027年3月31日までの2年間、対馬高校で韓国語教育に携わる。配置されるのは国際文化交流科で、生徒たちと直接ふれ合いながら、言葉だけでなく韓国の文化や考え方も伝えていく役割を担う。
辞令交付式では、教育長のあいさつや講師による自己紹介、和やかな歓談の場も設けられており、これから始まる新たな挑戦への期待が高まっている。
地元・対馬ならではの学びの場
対馬は、地理的に韓国と非常に近い場所にあり、観光や経済の面でも韓国との関係が深い地域だ。そのため、韓国語を学ぶ意義は大きく、将来、観光業や地域の国際交流の現場で活躍する人材の育成にもつながる。
地元関係者からも「韓国語が話せる若者が増えれば、観光客とのやりとりや、地元ビジネスの幅も広がる。地域の未来にも大きなプラスになる」と期待の声が上がっている。
若者が島に来て学ぶ時代
長崎県では、今後もこの「離島留学制度」を継続し、魅力ある教育を提供していく方針だ。生徒がただ知識を学ぶだけでなく、自分の目で世界を見て、感じて、成長していく。そんな環境づくりを県全体で支えていく構えだ。
「離島だからこそできる学びがある」。今回の韓国語講師の配置も、その理念を体現する一歩だろう。国際化の時代にあって、小さな島の高校が果たす役割は、決して小さくない。