2025-04-25 コメント投稿する ▼
北陸新幹線・小浜ルート、早期開業へ 福井県知事と沿線経済界が連携確認
小浜・京都ルートで早期実現を目指す
北陸新幹線の大阪延伸をめぐり、福井県の杉本達治知事は25日、福井県庁で小浜市の経営者らと面会し、小浜市や京都市を通る現行計画に沿って早期開業を目指す方針を改めて確認した。
地元では延伸に向けた動きを一層強める考えで、経営者らは5月に新たな団体を立ち上げ、国への要望活動やシンポジウム開催に乗り出す方針だ。
「悔しい時間」越え、国への働きかけ強化へ
面会には、小浜商工会議所の井田浩志会頭らが参加。井田会頭は「着工の遅れは本当に悔しく、つらい思いをしてきた」と率直な胸の内を吐露したうえで、「新幹線の全線開業が地域にもたらす利点を、改めて沿線住民に訴えていきたい」と語った。
新団体では、国への働きかけに加え、地域内外への情報発信も強化する考えだ。
京都府の慎重姿勢で着工断念、揺れる地元
北陸新幹線の大阪延伸は、小浜市から京都市を経由し新大阪へ至る「小浜・京都ルート」で進められている。しかし、京都府が工事による地下水脈への影響を懸念しており、沿線自治体との調整は難航。昨年12月、与党整備委員会は令和7(2025)年度中の着工を断念せざるを得なかった。
着工遅れにより、当初期待されたスケジュールは見通しが立たず、地元では不安と焦りの声が広がっている。
杉本知事「沿線理解を得て着実に前進」
杉本知事は面会後、「沿線地域の理解を得ながら、一歩一歩着実に前に進めていくことが何より大事だ」と強調。「私もできる限り国に地元の思いを伝え、延伸実現に向けて全力を尽くしたい」と語った。
県も新団体の活動を後押しし、国への要請や関係自治体との調整を加速させる方針だ。
- 福井県知事と小浜市の経営者らが北陸新幹線延伸に向け連携を確認
- 地元経済界は5月に新団体を設立、国への要望活動を本格化
- 京都府の地下水懸念により、2025年度中の着工は断念
- 杉本知事は「地域理解を得て着実に推進」と決意を表明