2026-03-26 コメント投稿する ▼
農業予算抜本増を求める岩渕友の参院委質疑
2026年3月26日、参議院農林水産委員会で日本共産党の参議院議員・岩渕友氏が政府に対し、老朽化した農業用共同利用施設の改修・建て替えを支えるため、農業予算の抜本的な増額を求める厳しい質疑を展開しました。 農林水産省が公開している予算案では、食料安全保障や生産基盤整備のための支出が計上されていますが、施設整備費の伸びは限定的です。
農業予算の抜本増を巡る参院論戦
2026年3月26日、参議院農林水産委員会で日本共産党の参議院議員・岩渕友氏が政府に対し、老朽化した農業用共同利用施設の改修・建て替えを支えるため、農業予算の抜本的な増額を求める厳しい質疑を展開しました。農業政策を巡る質疑は、農村の基盤強化や食料安全保障をめぐる国政論戦の焦点の一つとなっています。政府は本格的な予算増額ではなく、競馬の収益を国庫に吸い上げる仕組みで財源を確保しようとしており、対立が鮮明になっています。
「老朽化の進んだ農業施設を放置すれば地域の暮らしが立ち行かなくなる」
「共同利用施設の建て替えを国が本気で支えるべきだ」
「資材や燃料の高騰を考えると、現行予算では到底足りない」
「米国など主要国は農業支援を大幅に拡大している」
「食料自給率を上げるには生産基盤の強化が不可欠だ」
岩渕氏は自身の質問で、カントリーエレベーターや製糖工場などの共同利用施設の老朽化が進んでいる現状を詳述しました。特に沖縄県の製糖工場を例に「地元負担が大きいことが建て替えの障害になっている」と指摘し、政府による補助率の拡大や補助上限の見直しを強く求めました。現行制度では、自治体や関係者の負担が重く、結果として老朽化した施設の再整備が進まない現実があります。
政府側の答弁としては、農林水産大臣・鈴木憲和氏が今年度予算で講じた特例措置の活用を周知すると述べましたが、岩渕氏は「特例措置や現行予算だけでは資材高騰・燃料高騰を踏まえると不足する」と反論し、更なる予算措置の必要性を訴えました。
国内農業予算の現状と国際比較
日本の農業関連予算は、食料安全保障や農村振興を目的とする多様な支出が含まれますが、近年の予算規模は必ずしも拡大傾向にあるとは言えません。農林水産省が公開している予算案では、食料安全保障や生産基盤整備のための支出が計上されていますが、施設整備費の伸びは限定的です。
岩渕氏はまた、米国など主要国が農業支援予算を大幅に増額している点を挙げ、日本の農業予算が相対的に立ち遅れていると指摘しました。これは実態として、米国農務省(USDA)が災害対策や気候スマート農業などに積極的な補助金を投入するなど、農業支援を強化する動きと軌を一にしています。例えば米国では営農用の太陽光ポンプ等のインフラ支援策が拡充されるなど、持続可能な農業投資が進んでいます。
日本では人口減少・高齢化が進む中で、農業従事者の減少と生産基盤の弱体化が広く指摘されています。民間調査では2030年までに耕作放棄地が急増する可能性が示され、農業の長期的な持続可能性が懸念されています。
「輸入可能なものは輸入すればよい」発言への批判
質疑では、政府の外部諮問機関である財政制度等審議会(財政審)の主張が話題に上りました。2024年の建議で農業支援に関し「自立を促すべき」「輸入可能なものは輸入すればよい」とする見解が示されており、岩渕氏はこれを厳しく批判しました。農業政策には国民の命と暮らしを守るという側面があるとし、単に市場原理で対応することに疑問を呈しました。
この点は、日本の農業保護政策の長い歴史とも関連しています。戦後の食糧不足期から続く日本の農政は、農家所得補償や価格保障などの多様な支援策を通じて農業を支えてきましたが、依然として高い関税や価格支持政策が存在します。こうした制度設計は、消費者負担や生産者の競争力の課題とも絡んでいます。
岩渕氏は「食料自給率の観点から飼料用米などへの支援強化が重要」と述べ、国内生産基盤の強化を訴えました。国内農業が担う多面的機能―食料供給に加えて地域文化や環境保全といった役割―を維持するには、政府予算の強化が不可欠としました。
今後の国会論戦と農業予算の行方
2025年・2026年にかけて農業政策は重要な政治課題となっています。特に、2025年参議院選挙の結果や、政府与党の予算運営方針が農業政策へ与える影響は無視できません。国会では農林水産予算案を巡る本格的な審議が進められていますが、農業基地の補強や生産者支援をめぐる方向性については政党間で意見が大きく分かれています。
政府は限られた歳出枠の中で支出の効率化を進める方針ですが、施設整備や生産支援は先送りできない課題として残っています。一方で、野党側や農業関係者からは、より大胆な財政支援策の必要性が強く求められており、今後の国会論戦が注目されます。