2025-07-11 コメント投稿する ▼
鶴保氏「運がいい」発言に怒り拡大 輪島・珠洲市議会が抗議文
「運がいい」発言に地元議会が激怒
「能登で地震があったのは運がいいこと」――この信じがたい発言をした自民党の鶴保庸介参院予算委員長に対し、石川県の被災地が正式に抗議の意思を突きつけた。輪島市議会は11日、「被災者の心を深く傷つけ、絶対に許すことはできない」とする抗議文を鶴保氏に送付したと発表。珠洲市議会も同様に、近く抗議文を提出する方針だ。
鶴保氏は8日、和歌山市での自民党候補の応援演説で、地方創生に関連して「運のいいことに能登で地震があった」と発言。地名にも詰まりながら、「輪島だとか、たま…なんだっけ」と、珠洲市を正確に言えずに言葉を濁した。この軽率な物言いに対して、被災地からは怒りと落胆の声が相次いでいる。
「“運がいい”なんて、どういう神経してるの?」
「地名も読めないなら語る資格ない」
「私たちの被害をネタにするな」
「選挙のために被災地を利用しないで」
「もうこの人には何も期待できない」
傷ついたのは“心”と“敬意”
能登半島地震は多数の死者・行方不明者を出し、家屋やインフラに深刻な被害を与えた災害だ。復興には今も多くの時間と支援が必要とされており、住民の暮らしはなお厳しい状況が続いている。そのような被災地を指して「運がいい」などと語る姿勢に、地元は強い衝撃を受けた。
抗議文を出した輪島市議会では、「これは人間としての感覚を疑う」とする議員の声もあり、鶴保氏の政治的な資質そのものを問う空気が強まっている。加えて、被災地の地名すらまともに口にできなかった点も「敬意がない」と強い非難の対象となった。
一方、珠洲市議会も「珠洲市を正しく読めなかったことも含め、到底容認できない」との立場を明確にしており、抗議の動きは広がりを見せている。
政権・自民党の「説明責任」も問われる
今回の発言は一政治家の失言にとどまらない。自民党の参院予算委員長という重責を担う人物の発言である以上、党としての説明責任が問われるのは当然だ。にもかかわらず、石破政権も自民党執行部もこれまで明確な謝罪や処分方針を示していない。
こうした曖昧な対応に、ネット上では「自浄作用ゼロ」「被災者の気持ちより保身を優先」といった批判が渦巻いている。特に与党が掲げる「地方創生」や「災害に強い国づくり」といったスローガンも、今回の件によって空疎なものに見えてしまっている。
「この発言に何も言わない党の体質が怖い」
「石破政権、こういう時にこそ毅然としないと」
「災害を“利用”した政党の言葉、もう響かない」
「人の痛みに鈍感な政治、いつまで続くのか」
「選挙のたびに被災地が道具にされてる気がする」
求められるのは言葉ではなく“行動”
被災地に対する真の支援とは、言葉だけの慰めや形だけの訪問ではない。復興予算の確保、インフラ整備、住宅再建、心のケアなど、具体的な行動を積み重ねることだ。今回の発言は、そうした被災者たちの努力や苦しみを軽視するものと受け止められても仕方がない。
また、「珠洲市」の地名さえも正しく言えなかったという事実は、政治家の準備不足や地元への敬意の欠如を象徴している。選挙の応援演説に立つのであれば、その地域の歴史、現状、課題を真摯に学び、語る責任がある。それを怠った上で「運がよかった」などと発言する姿は、多くの国民にとって政治の信頼を損なうものだった。
政治家の失言には、単なる言葉の間違いでは済まされない背景と影響がある。ましてや、それが災害という命に関わる事柄であればなおさらだ。真摯な謝罪、そして党としての説明と対応が今、問われている。