2026-03-06 コメント投稿する ▼
連合秋田が寺田静氏の除名上申、自民党会派入りに議員辞職に値すると抗議
連合秋田は2026年3月6日、秋田市内で執行委員会を開き、無所属の寺田静参議院議員が自民党会派に入会したことを受けて連合政策制度推進フォーラムからの除名を上申する方針を決めました。議員辞職に値すると断じる抗議文を同氏に提出することも決定し、野党統一候補として支援してきた労働組合の怒りが示されました。
野党統一候補として2回当選
寺田静氏は50歳の参議院議員で秋田選挙区選出です。2019年の参議院選挙で立憲民主党、国民民主党、社会民主党の3党と連合秋田の支援を受けて野党統一候補として出馬し、自民党現職の中泉松司氏を破って初当選しました。
2025年7月の参議院選挙でも立憲民主党など野党勢力の支援を受けて再選を果たしました。しかし再選からわずか半年後の2026年1月20日に参議院の自民党会派に入会し、支援者を裏切る形となりました。
「裏切られた気持ちでいっぱいだ」
「野党統一候補として応援したのに与党会派入りは許せない」
寺田氏は会派入りの理由について政策課題を少しでも前進させるため、会派入りを決めたと説明しました。無所属議員に対する風当たりが想像以上に強くなり、国会での質疑時間は縮減し、ライフワークとしてきた女性議員に関する国際会議への出席さえも野党側から難色を示され参加できない事態となったとしています。
連合フォーラムからの除名を上申
連合秋田の小川純会長は執行委員会終了後の取材に答え、連合政策制度推進フォーラムからの除名を上申する方針を明らかにしました。フォーラムは連合が政策理解のために勉強会などを開く超党派の議員組織で、寺田氏はこれまでメンバーとして活動してきました。
「議員辞職に値する行為だ」
連合秋田は今後の選挙で寺田氏を推薦しない方針も決定しました。2019年と2025年の2回にわたって野党統一候補として全面的に支援してきただけに、自民党会派入りは労働組合にとって大きな裏切りと受け止められています。
立憲民主党秋田県連の幹部らも裏切られたと憤りの声を上げており、過去の選挙戦で支援してきた県内の野党関係者からは強い批判が出ています。一方、自民党関係者からは驚きの声が聞かれました。
夫は立憲民主党の衆議院議員
寺田氏の夫は立憲民主党所属の寺田学衆議院議員です。妻が自民党会派に入会したことで、夫婦が与野党に分かれる異例の事態となりました。
寺田静氏は1975年秋田県横手市生まれで、横手城南高校を中退後、大検を取得して早稲田大学に入学しました。卒業後は東京大学生産技術研究所に勤務し、その後ハワイ大学海洋科学部に学士入学しましたが中退しました。
2003年から寺田学氏の公設秘書として勤め、2009年9月に結婚しました。義父である寺田典城元参議院議員の公設秘書も務めました。子どもの貧困対策、教育格差、不登校問題、社会的養護、困難を抱える女性への支援などをライフワークとしています。
「政策課題の前進のためには会派に所属する必要があった」
与党会派は過半数まで5議席
寺田氏の自民党会派入会により、参議院の自民党と日本維新の会の与党会派は計120議席となり、過半数まであと5議席となりました。2025年10月の首相指名選挙では寺田氏は高市早苗首相に投票しており、与党への接近姿勢を示していました。
寺田氏は会派入りについて与野党対立の構図の中で支援、投票してくださった方の期待に沿えなかったことは心からおわびしたい、大変申し訳ないと謝罪しましたが、自民党会派所属後も特定の政党や候補は応援しないとしています。
「心からおわびしたい、大変申し訳ない」
しかし連合秋田や野党関係者にとって、この謝罪は到底受け入れられるものではありませんでした。労働組合の支援を受けて当選しながら与党会派に入ることは、労働運動への背信行為と受け止められています。
寺田氏は子どもの貧困、教育格差、不登校問題などの課題解決において、超党派の議員連盟や視察現場で共に汗をかいてきた同志の多くが自民党議員だったと説明し、阿部俊子氏、塩崎恭久元議員、野田聖子氏らの名前を挙げました。政策実現のためには自民党との連携が必要だという判断が会派入りの背景にあります。
連合秋田による除名上申と今後の選挙での推薦見送りにより、寺田氏の政治活動は大きな転換点を迎えました。野党統一候補として支援を受けてきた過去と自民党会派に所属する現在の間で、寺田氏がどのような政治活動を展開していくのかが注目されます。