2025-08-11 コメント投稿する ▼
小泉進次郎農水相、韓国外相に規制撤廃要請 福島など8県産水産物の輸入禁止解除へ前進か
小泉進次郎農水相、韓国外相と異例会談 福島など8県産水産物の規制撤廃を要請
韓国を訪問中の小泉進次郎農林水産相は11日、ソウル市内で趙顕外相と会談し、福島第1原発事故以降続く日本産水産物の輸入規制について、完全撤廃を正式に要請した。韓国は現在も福島県を含む8県産の水産物に対し輸入禁止措置を維持しているが、農水相と外相の直接会談は極めて異例とされる。
小泉氏は会談後、記者団に対し「日本産食品への信頼は十分回復している。早期の規制撤廃に向け、関係省庁間で速やかに意思疎通を進めたい」と述べ、「科学的にしっかり進めていけば両国間の理解は必ず得られる」と強調した。
「輸入規制は科学的根拠に基づくべきだ」
「政治的駆け引きではなく事実で判断してほしい」
「日韓の関係改善を示すシグナルになる」
「規制が続く間は漁業者の不安も消えない」
「信頼回復はもう十分なはず」
異例の会談が示す日韓関係の変化
韓国メディアの一部は、農水相と外相の会談を「異例」と報じた。外交ルートを通じた食の安全や規制問題の協議は、通常は農業や食品担当省庁同士で行われるのが一般的だ。今回、韓国外相との直接面会が実現した背景には、李在明政権が日韓関係改善の姿勢を示す意図があるとの見方も出ている。
小泉氏も「前向きな対応をいただいたことは、今後の日韓関係を発展させるメッセージの表れではないか」と語り、政治・外交面での意義を強調した。
科学的安全性と漁業者の声
日本政府は福島第1原発処理水の海洋放出を巡り、国際的な安全基準を満たしていると説明。国際原子力機関(IAEA)の調査でも基準値を下回ると報告されている。それでも韓国国内には根強い懸念があり、規制解除には時間がかかってきた。
日本の漁業関係者からは、「科学的根拠に基づかない規制が長引けば、産地全体への風評被害が広がる」との声が多く、輸出市場の回復に向けた政府の外交努力を求める意見が相次いでいる。
小泉氏は趙外相との会談に先立ち、韓国の宋美玲農林畜産食品相とも面会しており、日韓双方の農業・水産当局による協議の加速が期待される。11~12月にはウズベキスタンでワシントン条約締約国会議が控えており、ウナギの国際取引規制問題など水産分野の国際議題も相次ぐ中、日韓の連携や対話の重要性は増している。
今回の異例の外相会談は、単なる規制撤廃要請にとどまらず、日韓間の信頼醸成と外交チャンネルの強化を象徴する一歩となった。今後は科学的根拠と外交的交渉をどう融合させ、漁業者と消費者双方の安心につなげられるかが問われる。