2025-06-28 コメント投稿する ▼
立憲・鎌田さゆり議員のラップ動画炎上 60歳議員の“ハイテンション応援”に批判噴出
「笑ってほしかった」では済まされない現職議員の振る舞い
立憲民主党の鎌田さゆり衆議院議員(60)が、自身のX(旧Twitter)に投稿した“ラップ動画”が批判を浴び、6月28日に生配信で謝罪する事態となった。問題の動画は、同党の打越さく良参院議員にエールを送る内容だったが、テンション高くラップを披露する姿が「ふざけすぎ」「品格に欠ける」などとして波紋を呼んだ。
鎌田氏は「お騒がせしました。ごめんなさい。申し訳ございません」と繰り返し頭を下げ、「笑ってもらいたかったが、不快な思いをさせてしまった」と反省の意を表明。投稿の削除理由についても「反応を見て不快に感じた方が非常に多かった。削除がしかるべきだと判断した」と説明した。
一連の投稿や削除、生配信での謝罪については「すべて私の責任」と語り、自らの判断で行ったことを強調している。
“応援”が逆効果に?党内からも戸惑いの声
鎌田氏の動画は、冒頭の「さくラップ行ってみよう!」の掛け声に始まり、「大企業守らず中小企業守ろう」などのメッセージを織り交ぜながらラップ調で支持を呼びかけるというもの。終盤には自身の名前「カマ~タ、カマタ、カマタ」と連呼しながら、両ひじを振る動きを繰り返していた。
こうした“奇抜な応援”に対して、ネット上では賛否両論が巻き起こったが、問題を深刻化させたのは、党内からも「行き過ぎだ」との声が出たことだ。
立憲民主党の塩村文夏参院議員はXで次のように投稿。
タイムラインに政治家が踊ったり、奇妙な出立ちでビラ配りしていたり、歌いながらアピールしている動画ばかり流れてくる。私が疲れているのか、流行に乗り遅れているのか…誰か教えて
直接名指しこそ避けたが、動画直後のタイミングであったため、ネット上では「これは鎌田議員を指しているのでは」との憶測が広がった。塩村議員は「れいわ新選組ではない」と明言した一方、鎌田氏については肯定も否定もせず、沈黙を貫いた。この“無言の距離”が、党内での評価を物語っているとの見方もある。
議員の広報手法に「センス」以上の責任が問われる時代
近年、SNSや動画を使って支持を訴える政治家が増えている。だが、発信の自由がある一方で、公人としての立場や影響力を自覚し、表現の内容に一定の節度を保つことは欠かせない。
有権者は、政策に対する真剣さや誠実さを見て投票する。パフォーマンスが過ぎれば、逆に軽薄な印象を与えかねない。今回の鎌田議員の動画についても、「中小企業を守る」という主張自体は意義があるが、伝え方を誤れば支持の獲得どころか、信頼の失墜に繋がるということを象徴している。
また、SNS上での発言や投稿は一瞬で拡散され、簡単に炎上する。「謝って削除すればいい」という発想では通用しない時代になっているのだ。
SNSでは「恥ずかしい」「政治を軽く見すぎ」の声
ラップ動画に対して、ネット上では厳しい声が多く見られた。
「笑わせるつもりが笑われてる。もう少し真面目に政治して」
「60歳の国会議員がすること?恥ずかしすぎて見てられない」
「中小企業守ろう、のフレーズだけ浮いてる。伝わらない」
「何をどうやっても“カマ~タ、カマタ”はアウトでしょ…」
「政治ってエンタメじゃない。一線を超えてる」
一方で、「真面目な演説よりこういう方が届くかも」「勇気を出して発信したのは偉い」という擁護の声もわずかにあったが、全体としては「節度をわきまえよ」という意見が多数を占めた。
党への影響と、次の選挙への重圧
立憲民主党は、旧来の支持層からの信頼をどう維持するかが問われている。今回の騒動は一議員の一過性の過ちとして処理できるものではなく、「党として広報のあり方をどう考えているのか」も問われている。
とくに次の衆院選では、立憲民主党は野党共闘や組織体制の見直しを進める中で、「政治家の質」そのものが問われる。目立とうとするあまり、方向性を誤るような行動は、党全体へのダメージにもつながる。
鎌田議員本人の真摯な謝罪は一定の評価を受けるが、これを「一過性の炎上」で終わらせず、「政治家の発信とは何か」という根本的な見直しの契機とすることが、党にとっても有権者にとっても必要である。