2025-05-05 コメント投稿する ▼
台湾・頼清徳総統「中国のグレーゾーン作戦に日台が協同対処を」西村元経産相と会談
台湾・頼清徳総統、中国のグレーゾーン作戦に警戒 西村元経産相と会談で協力を要請
台湾の頼清徳総統は5日、台北市の総統府で自民党の西村康稔元経済産業相と会談し、中国が近年、周辺国に対して「グレーゾーン作戦」を展開し、地域の安定を脅かしていると警告した。頼氏は、日本と台湾が第1列島線に位置し、地理的に重要な役割を担っていることを強調。両国が協力を強め、共同でこの脅威に対処すべきだと訴えた。
会談では経済分野での協力強化にも話が及び、頼総統は日本との経済連携協定(EPA)の早期締結を希望すると表明。特に半導体、水素エネルギー、人工知能(AI)、無人機(ドローン)などの先端技術分野での協力拡大に意欲を示し、両国の産業基盤を強化する重要性を強調した。
一方、自民党の西村康稔元経産相は、安倍晋三元首相の「台湾有事は日本有事」との発言を引用し、アジア太平洋地域の平和と安定は国際社会全体の平和に関わると述べた。西村氏は「台湾有事は世界の有事だ」との認識を示し、台湾防衛の重要性を強調。台湾への日本の支援が地域の安定につながるとの考えを表明した。
西村氏は3日から6日までの日程で台湾を訪問し、台湾政府要人との意見交換を行った。今回の会談は、台湾と日本の安全保障および経済協力の強化を示すものであり、中国の圧力に対抗し、地域の安定維持を目指す両国の姿勢が鮮明になった。