2025-06-02 コメント投稿する ▼
ラオスで物流人材育成の集中講義開催 日本の物流ノウハウを現地大学生に直接伝授
ラオスで物流人材を育てる集中講義を実施 日本の知見を直接伝授
日本の国土交通省が主導し、ラオスにおいて現地学生を対象とした物流に関する集中講義が行われた。講義はラオス国立大学で開催され、民間企業の協力も得ながら、より実践的な物流知識とノウハウを提供した。これは、ASEAN地域の物流基盤を支える人材育成を目的とした国際的な取り組みの一環である。
日本の官民が連携し、ASEANの物流基盤を支援
この講義は、日本とASEANの交通連携の一環として2015年から継続されている物流人材育成事業の一部である。今回は、日本の物流大手・佐川グローバルロジスティクスと、SGH財団の協力を得て、約40名の学生が参加した。講義は6日間にわたって行われ、座学とディスカッションを交えた内容となった。
講義内容は実務に直結 コールドチェーンから5S改善まで
国交省の講義では、日本国内で展開されている物流政策や、食品・医薬品などを対象にしたコールドチェーン輸送の具体的な取り組みが紹介された。また、佐川グローバルロジスティクスからは、SCM(サプライチェーンマネジメント)や3PL、調達・生産・販売・国際物流の基本概念、さらに現場改善に欠かせない「5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)」の活用方法まで、多角的な知識が提供された。
さらに、実際に日本の大型物流施設「Xフロンティア」の運営事例を紹介し、学生たちはラオス国内での物流サービス改善に向けた新たなアイデアを出し合うディスカッションにも取り組んだ。
今後はベトナム・マレーシアでも展開予定
この集中講義は、ラオスにとどまらず、年内にはベトナムおよびマレーシアでも実施される計画が進んでいる。国土交通省としては、ASEAN地域で持続可能かつ効率的な物流網を支えるため、将来の中核人材の育成に引き続き力を入れていく方針だ。
ネット上の反応
「物流って普段意識しないけど、こういう教育が未来を支えていくんだよな」
「日本の物流の知見が国境を越えて役立つのは誇らしい」
「佐川が関わっているのがいいね。現場の知識がきっと役に立つ」
「5SやSCMをきちんと教えている点、実務で即使える内容なのが素晴らしい」
「ASEANとの連携って、こういう地道な活動があってこそ広がるんだと思う」
この取り組みは、日本の物流技術と教育の国際展開を象徴する好例といえる。特にASEAN市場との結びつきが今後さらに深まる中で、現地の物流人材育成は、日本企業の進出にも大きなプラスとなる。日本の強みである現場主義や改善文化(5S)は、これからの国際物流における競争力の源泉となるだろう。