2025-05-28 コメント投稿する ▼
「自粛要請は主権を揺るがす」和田有一朗議員が尖閣領空侵犯で政府対応を批判
和田議員が警鐘「自粛要請は主権放棄の兆し」 尖閣上空での中国ヘリ領空侵犯問題
沖縄県・尖閣諸島周辺で起きた中国海警局のヘリによる領空侵犯問題が波紋を広げている。特に注目されたのは、民間小型機の飛行を契機に中国側がヘリを発進させ、「日本機を排除した」とする一方的な主張を展開した点だ。これに対し、日本政府は民間人の安全確保を理由に事前に飛行自粛を呼びかけていたが、自粛要請の影響が波及し、外交的立場を損なう懸念が指摘されている。
和田議員「自粛要請が係争地の印象を助長」
この問題をめぐり、日本維新の会の和田有一朗衆院議員は、5月28日の衆議院外務委員会で厳しく政府対応を批判した。和田氏は、尖閣諸島は日本固有の領土であり、そこに民間機が飛行するのは当然の自由であるとし、「日本が自ら『飛ぶな』と呼びかけるのは、中国の主張を間接的に認めるようなもので、結果的に尖閣に領土問題が存在するかのような誤解を国際社会に与えかねない」と訴えた。
さらに、和田氏は「自粛要請によって、日本政府自らが主権の行使を抑制する姿勢を示しているのではないか」と指摘。これは中国の「サラミ戦術」に対抗するどころか、戦略的に後退していると警鐘を鳴らした。
政府側は安全確保を強調 “主権は揺るがず”の立場
これに対し、政府側は「国民の安全を守る責務」が優先であると説明。室田幸靖・内閣審議官は、「不測の事態を避けるための措置であり、主権を放棄しているわけではない」と述べた。また、外相も「日本領空を日本の民間機が飛ぶのは当然だが、安全リスクがあれば政府として必要な配慮を促すのは責任だ」と釈明した。
背景には“80代男性の善意”も しかし中国は政治利用
事の発端は、80代の日本人男性が「海保の職員に感謝と激励を伝えたい」として尖閣周辺で遊覧飛行を計画したことにある。これを察知した中国側が過敏に反応し、現場にいた海警局船からヘリを発進させ、15分程度領空を侵犯。その後、中国当局は「自国領空に侵入した日本の民間機を排除した」と一方的な発表を行った。
このような展開は、武力によらず段階的に現状を変える中国の“サラミ戦術”の一環と見られており、空域にまでその手法が広がっていると防衛関係者は懸念を示す。
今後の課題は法整備と情報戦への対応
政府は現在、民間飛行への対応方針や法規制の必要性について検討中だ。ただし、飛行禁止区域の設定には厳格な条件があり、現状のままでは強制力ある規制は困難とされる。ある政府関係者は「中国に『挑発された』と受け取られないよう慎重な検討が求められる」と語った。
ネットの声
「和田議員の主張がもっともだ。領土問題が存在しないという姿勢を貫いてほしい」
「自粛要請なんて、中国に“配慮”してるようにしか見えない」
「安全のためとはいえ、結果的に日本が引いている構図になるのが問題」
「80代男性の行動は勇敢だけど、政府と調整すべきだった」
「尖閣問題は情報戦。政府にはもっと毅然とした姿勢を求めたい」
* 中国海警局のヘリが尖閣周辺で領空侵犯、日本の民間機飛行がきっかけに
* 和田有一朗議員は「自粛要請が日本の主権を損なう」と強く批判
* 政府側は「国民の安全が最優先」と理解を求める
* 中国は日本機を「排除した」と主張、サラミ戦術で実効支配を印象づける
* 今後は法規制と情報戦への対応が課題