2025-04-16 コメント投稿する ▼
石破政権に試練 補正予算“見送り”に野党が猛反発「統率力に疑問」
政府は、物価高やトランプ前大統領の復帰を見据えたアメリカの追加関税措置への対応策として、経済対策の裏付けとなる補正予算案を今国会で提出する方向だった。だが、自民党内の意見集約が難航し、さらに衆議院で与党が過半数割れしていることも影響したとみられ、方針は一転。「政治的リスクを避けたい」という判断が働いた形だ。
重徳氏は「補正予算の成立には、どこかの野党の賛同が不可欠。逆に言えば、どんな譲歩を求められるか分からない。それを恐れての判断ではないか」と推察する。
与党内でも発言が二転三転するなど混乱が目立っており、記者団からその点を問われた重徳氏は、「石破首相のリーダーシップそのものが問われている。自民党内でも十分な統制が取れていないのではないか」と厳しく批判した。
さらに、石破首相の国会答弁に対しても「何か聞かれるとすぐに『検討する』『否定するものではない』と繰り返しているが、それでは政策の方向性が見えてこない。答弁ラインが定まっておらず、政権全体の意思決定があやふやになっている」と語り、ガバナンスの機能不全を指摘した。
今回の補正予算見送りは、単なる財政上の判断ではなく、政権の運営能力そのものが問われていることを浮き彫りにした。石破政権にとって、政策決定の迷走は今後の政権基盤にも影を落としかねない。信頼回復に向けた明確なビジョンと、実行力のある政治判断が求められている。