2025-06-03 コメント投稿する ▼
皇位継承問題、協議は参院選後へ 女系天皇に慎重な姿勢強まる
皇族数確保の協議、参院選後へ先送り
皇族の減少に対応するため、皇位継承制度の見直しを巡って続けられてきた与野党協議は、今国会での合意を見送ることが固まった。衆参両院の正副議長は、協議の取りまとめを目指していたが、自民党と立憲民主党の間で意見の隔たりが埋まらず、調整は頓挫した。今後の協議は、夏の参議院選挙後に持ち越される見通しだ。
男系継承を支持する政党の一致
政府の有識者会議が2021年に提出した報告書では、皇族数の確保に向けて「女性皇族が婚姻後も皇籍を保持する案」や「旧宮家の男系男子を養子縁組により皇族とする案」が提示された。いずれも、皇統の基本である男系継承を維持する方向性を重視しており、「女系天皇」の容認には明確な歯止めがかけられている。
この方針には、自民党、公明党、日本維新の会、国民民主党などが賛同し、党として支持を表明。皇位の男系継承は、憲政の根幹をなす「万世一系」の伝統を守るものであり、旧宮家の男系男子の復帰を含めた現実的な対応を模索する立場をとっている。
立民の態度に「曖昧さ」と「責任感の欠如」
一方、立憲民主党は有識者会議の提案に対して慎重な姿勢を示しており、特に「女性皇族の配偶者や子を一般国民とすること」に反発。また、旧宮家の男系男子の皇籍復帰についても明確な支持を避けている。党内には賛否両論があるが、最終的には「両論併記」にとどまり、明確な方向性は示されなかった。
協議にあたっては、自民の麻生太郎副総裁と立民の野田佳彦元首相らが断続的に意見交換を重ねたが、結論には至らなかった。自民関係者は「主要政党の中で立民だけが駄々をこねているように映る。無責任だ」と厳しく批判している。
女系天皇に否定的な世論と今後の課題
女系天皇の容認については、皇統の歴史と正統性を揺るがすとの懸念が強い。仮に女性天皇が即位し、その子が天皇になった場合、父系に皇統をたどれない「女系天皇」が誕生する。これは、長きにわたり守られてきた「男系男子による皇位継承」を事実上終わらせることとなり、憲法や皇室典範の理念にも反しかねない。
ネット上でも慎重論が多く見られ、次のような声が上がっている。
「女系天皇が現れたら、それはもう今までの天皇とは別物になる」
「伝統を重んじるべき。皇室は政争の具にしてはいけない」
「立民の態度は曖昧すぎる。国の根幹に関わる話にもっと真剣であってほしい」
「旧宮家の復帰案は現実的だと思う。政治的思惑ではなく正統性を大切に」
「女系にした瞬間に皇室の意味が変わってしまう」
参院選後に再開される予定の協議では、国民的議論の深化とともに、各政党がどれだけ責任を持って日本の象徴たる皇室の未来を考えるかが問われることになる。