2025-07-12 コメント投稿する ▼
「オーガニックから政治へ」参政党・中谷めぐ氏の訴えに共感広がる 千葉選挙区で“追い風”の実感
きっかけは我が子のアトピー 母の視点で訴える「食の安全」
千葉選挙区で3期目を目指す有力候補が並ぶ中、注目を集めているのが、参政党公認の中谷めぐ氏(43)だ。これまで“政治”とは縁遠かったという彼女が、立候補のきっかけに挙げたのは、「子どものアトピー」だった。
「息子がアトピーになって、日常的に食べるものがどれほど体に影響を与えるか、必死で調べました。でも、食品添加物の安全性や複合的な影響について、私たちにはほとんど知らされていないと気づいたんです」
そう語る中谷氏は、オーガニックの重要性を自らの実体験から強く訴える。演説では、花粉症やアレルギーなど「昔はなかった病気」が増えている現状に疑問を投げかけ、「その答えが参政党にあった」と熱を込める。
「うちの子も喘息。中谷さんの話に涙が出た」
「“オーガニック”から政治に入れるって新しいと思う」
「食べ物で健康を守る。シンプルだけど本質的な話」
「スーパーの原材料表示、私も怖くて最近見るようになった」
「市民の視点を持った政治家こそ、必要だと思う」
演説を聞いた有権者たちの反応は、驚くほど“生活者目線”。政治家というより、隣にいる母親のような存在として、中谷氏の言葉に多くの人が耳を傾けている。
オーガニックと政治をつなぐ視点
中谷氏の選挙戦の軸は、「オーガニック」と「政治」の接点にある。ポスターには「食糧自給率100%」「オーガニック給食の推進」「食品表示法の改善」といったスローガンが並び、安心して食べられる社会を目指す政策が前面に出ている。
彼女自身、「オーガニックは生産に手間がかかり、コストも高い。でも、だからこそ農家さんに利益が行き渡る仕組みが必要。オーガニック食品を当たり前にすることが、医療費の削減にもつながる」と語る。
単なる“食のこだわり”ではなく、社会全体の構造とつながった問題提起として提示する姿勢に、「これは票集めのための演出ではない」と共感を抱く有権者も少なくない。
支持拡大の一因に「知らずに入る」構図も
一方で、参政党の掲げる政策の中には、反グローバリズムやLGBTQの権利拡大に否定的な色合いがあることも指摘されている。
政界関係者は「オーガニックから入った有権者が、参政党の保守的な主張に気づかず支持している例もある」と語るが、中谷氏は「さまざまな入り口から関心を持っていただき、合う部分があれば賛同してもらえばいい。違うと思えば去っていただいても構わない。それが自由な社会」と受け止める。
現実として、今選挙戦では千葉県内各地で彼女を待つ支持者が増えており、「前回とは明らかに違う空気がある」と中谷氏自身も語る。
激戦区・千葉で“横一線”の争いに
朝日新聞の情勢調査によると、千葉選挙区は立憲民主の長浜博行氏がやや優勢で、国民民主の小林さやか氏、自民党の石井準一氏・豊田俊郎氏、そして中谷氏が横一線の接戦状態だ。
比例代表では、参政党が自民党に次ぐ支持率2位という調査もあり、“参政党旋風”は現実味を帯びてきている。オーガニックや健康に関心を持つ主婦層や子育て世代を中心に支持が広がっており、「テレビでは語られない情報を伝えてくれる」という信頼感が、中谷氏の追い風になっている。
今後の焦点は、どれだけ浮動層に食い込めるか。有権者一人ひとりが「何を大事にするか」で判断を迫られる選挙戦が続く。