2025-04-07 コメント投稿する ▼
TICAD9へ布石、英利アルフィヤ政務官がアフリカ歴訪 民主主義と成長支える対話重ねる
政務官は、エチオピア、セーシェル、モザンビーク、ボツワナ、カーボベルデ、ソマリア、ガーナの外相・高官と個別に会談し、TICAD9に向けた連携強化を呼びかけた。また、国際社会で民主主義や法の支配といった価値観を共有する国々が連携していく重要性についても確認した。
加えて、地域の安全保障や国際的課題についても意見交換が行われ、たとえばコンゴ民主共和国東部の和平に向けたアフリカ主導の取り組みや、アフリカの角(ホーン・オブ・アフリカ)地域の情勢、さらには国連安保理改革といったテーマが話題に上がった。
現地では国際機関のトップとの会談も。アフリカ連合開発庁(AUDA-NEPAD)のベケレ=トーマス長官や、国連アフリカ経済委員会(UNECA)のガテテ事務局長と、日本とアフリカのパートナーシップや「アジェンダ2063」の実現に向けた協力について率直な意見を交わした。
視察も精力的に行われ、政務官は日本の通信企業が出資する「サファリコム・エチオピア」を訪問。日本人社員から、これまでの取り組みや現地で直面している課題について話を聞いた。また、日本の「カイゼン(改善)」の精神をベースに運営されているTICAD産業人材育成センターでは、現地の参加者と交流。日本のものづくりや経営の知恵が、遠く離れたアフリカでしっかり根付き始めていることに手応えを感じたという。
さらに、かつて日本で学んだABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成)の修了生とも懇談。帰国後に企業や行政の場で活躍する彼らから現状を聞き、「日本とアフリカの架け橋として、ぜひ今後も活躍してほしい」と激励した。
今回の訪問について、英利政務官は「国際秩序が不安定になる中で、日本と価値観を共有するアフリカ諸国との連携は、これまで以上に重要」と強調。今後もTICADやG20といった国際会議の場を通じて、アフリカとの協力を一層深めていく考えを示している。