2025-07-20 コメント投稿する ▼
共産党・白石ちよ氏が千葉で議席に届かず 「共感の広がりは実感」次に向け活動継続へ
千葉選挙区・共産党白石氏、届かずも手応え 市民の声とともに歩んだ戦い
7月20日に投開票が行われた参議院選挙で、千葉選挙区(改選数3)に立候補していた日本共産党の白石ちよ氏は惜しくも議席獲得には至らなかった。選挙戦最終盤まで精力的に街頭演説や対話活動を重ねた白石氏だったが、激戦の中で議席を奪うには届かなかった。
しかし、今回の選挙は共産党にとって「政策の可視化と市民との接点強化」の機会でもあった。白石氏自身が語ったように、支持拡大の兆しや、共感の広がりは各地で手応えとして残った。
「共感の輪が広がった」白石氏、今後も活動継続へ
選挙結果を受けて白石氏は20日夜、支援者らの前で感謝と決意を語った。
「広くいろいろな声をいただき、党の政策への共感が広がった。ともに活動してくださった支援者の皆さん、多くの方々のサポートでたたかえたことに心から感謝しています。今後も政策実現のために全力を尽くし、政治を動かすためにもっと頑張ります」
白石氏は今回、子育て支援の充実、教育費無償化、最低賃金1500円への引き上げなどを訴え、「誰ひとり取り残さない社会」を掲げて地域を駆け巡った。選挙戦終盤には無党派層や若年層からの支持も広がりつつあったという。
比例からの挑戦 藤本氏も実感
同時に比例代表で立候補していた藤本真人氏も、県内各地を回る中で多くの有権者と直接対話を重ねた。藤本氏は「初めての挑戦だったが、『共産党がんばれ』との声を多くいただいた。若い人にも、社会と政治との関係を考えてもらえるきっかけになったと思う。今後につなげていきたい」と語った。
共産党は全国比例での議席確保に注力しており、藤本氏もその一翼を担った。活動の中で見えたのは、従来の支持層だけでなく、「声を上げたいけれど、どうすればいいかわからない」層からの共感だった。
県委員長「対案を示す野党の存在意義が問われた」
今回の選挙戦について、日本共産党千葉県委員会の小倉忠平委員長は次のように総括した。
「残念な結果にはなったが、共産党は参議院でも自公を過半数割れに追い込むことをめざして先頭に立ってたたかってきた。同時に、国民の立場から対案を示し、市民と野党の共闘にも誠実に取り組んできた。党が掲げた『五つの値打ち』を国会でさらに発揮できるよう、全力を尽くす」
ここでいう「五つの値打ち」とは、①暮らしを守る政治、②平和を守る外交、③気候危機への具体策、④ジェンダー平等、⑤腐敗を許さない政治の透明性を軸とするものだ。
市民の声「野党が弱すぎると与党がやりたい放題に」
SNS上では、共産党候補の落選を惜しむ声や、今回の選挙結果への危機感が広がっている。
「白石さんの演説を何度か聞いたけど、すごく丁寧だった。届いてほしかった」
「誰かが生活に寄り添う政策を訴えないと、どんどん置いていかれる社会になる」
「野党が弱すぎると与党がやりたい放題になる。今回の結果、ほんとに重たい」
「こういう人が議会にいないと、声を上げにくい人が取り残される」
「若い候補者が比例で全国回ってたの印象的だった。次に期待したい」
共産党にとっては厳しい選挙戦となったが、「届きそうな距離感」や「共感の波」は確実に存在した。その感覚を次につなげることができるかどうかが、今後の党の運動や戦略にとって大きなカギとなるだろう。
選挙結果がすべてではないとはいえ、政治を変えるには議席という「権限」が必要だ。そこに届くための地道な活動が、次の戦いを準備する土壌となる。