2025-07-27 コメント投稿する ▼
小宮山泰子議員、肝炎デーフォーラムで高額療養費見直しに慎重姿勢 患者支援の強化訴え
小宮山泰子議員、肝炎デーフォーラムで患者支援強化を訴え
7月27日、日本肝臓病患者団体協議会(日肝協)主催の「第13回世界・日本肝炎デーフォーラム」が東京都内で開かれ、立憲民主党の小宮山泰子衆院議員が来賓としてあいさつした。日本肝炎デーは厚生労働省が7月28日と定め、日肝協が毎年啓発活動としてフォーラムを開催している。
政権交代で実現した医療費助成を振り返り
小宮山氏は冒頭、民主党政権時代にC型肝炎患者への医療費助成が実現した経緯を紹介。当時は予算配分の見直しによって、長年の患者や家族の要望が実を結んだと述べた。その上で、今回の参院選で与党が過半数割れとなったことに触れ、「国会のパワーバランスが変化することで、これまで進まなかった政策課題を前進させる好機だ」と強調した。
「患者の声を政治が受け止めた時、政策は動く」
「与野党の力関係が変われば、これまで止まっていた議論が進む」
「医療は命を守る最後の砦。財源論だけで止めてはならない」
こうした発言は、参加者の間でも共感を呼んだ。
高額療養費制度の見直しへ
小宮山氏は、通常国会で患者や家族、野党各党が連携し、政府に再検討を促した「高額療養費の上限引き上げ」問題についても言及。政府は今秋にも結論を出す予定であり、「再検討のプロセスで有識者や患者団体の意見がしっかり反映されているかを見極める」と述べ、拙速な決定を避けるよう訴えた。特に、重い病気を抱える家庭にとって、医療費負担の増加は生活そのものを脅かすものであり、慎重かつ透明な議論が不可欠だと強調した。
当事者の声と政治の接点
小宮山氏は最後に、「難病に苦しむ当事者、一人ひとりの声を今後も教えて頂きたい」と呼びかけ、日肝協や患者との連携を深める姿勢を明確にした。政策決定の場においては、統計や制度の数字だけでなく、現場の声を基盤にする必要性を繰り返し訴えた。
今回のフォーラムは、肝炎をはじめとする難病支援の現状と課題を共有し、制度改善への足掛かりを築く場となった。今秋に予定される高額療養費制度見直しは、患者支援の方向性を大きく左右する可能性があり、国会での動きに注目が集まる。