2025-05-16 コメント投稿する ▼
鬼木誠参院議員、サイバー防御2法案に賛成も透明性と慎重運用を強調
参院本会議
鬼木誠参院議員、サイバー防御2法案に賛成討論「透明性と慎重な運用を求める」2025年5月16日、参議院本会議で「能動的サイバー防御2法案」に関する討論が行われ、立憲民主・社民・無所属会派を代表して鬼木誠参院議員が登壇した。鬼木議員は、法案に賛成する立場を示しつつも、その運用における透明性と慎重な対応の重要性を強調した。
通信の秘密の保護と法案の整合性
鬼木議員は、今回の法案が憲法で保障される「通信の秘密」を部分的に侵害する可能性があると指摘。特に衆議院での修正によって「通信の秘密を不当に制限しない」との条文が明記されたことに触れ、当初からこの原則を明確に示すべきだったと批判した。
さらに、取得した通信情報の目的外利用は慎重であるべきだとし、例外的に利用が必要な場合も、その範囲を厳格に限定すべきだと主張した。「通信の秘密は守られるべきであり、その例外も明確かつ最小限である必要がある」と述べた。
官民連携と中小企業支援の強化
鬼木議員は、基幹インフラ事業者との協定締結を求める一方で、協定を結ばない事業者に不利益を与えないよう、政府が明確に保障すべきと指摘。また、サイバー攻撃への対応は大企業だけでなく、中小企業や地方自治体にも関わる問題であるとし、支援策の周知や財政的支援の強化が必要だと強調した。
「サイバー攻撃は大企業だけの問題ではありません。中小企業や地方自治体も巻き込まれ、その対策は政府の責任です」と述べた。
アクセス・無害化措置の国際法上の懸念
外国に所在する攻撃サーバーに対するアクセス・無害化措置についても、鬼木議員は国際法上の懸念を指摘。特に、この措置が武力行使と見なされないか、他国からの批判を招くリスクがあるとし、政府は慎重に対応すべきだと述べた。
「国際法に基づく明確なルールがない中での行動は、誤解やトラブルを引き起こす可能性があります。政府はその点を十分に認識し、適切に対応する必要があります」と訴えた。
国会の関与と報告体制の強化
鬼木議員は、法案成立後も国会がサイバー防御措置を監視する役割を担うべきだと強調。特に、国会への報告が件数だけにとどまらず、その内容も適切に説明されることが不可欠だと述べた。
「政府が『手の内をさらす』ことを恐れる姿勢は理解できますが、国民の信頼を得るためには透明性が重要です。国会での説明責任を果たすことが政府の義務です」と語った。
ネットユーザーの反応
SNS上では、鬼木議員の討論に対して様々な意見が寄せられている。
「サイバー防御は大事だけど、プライバシーは守られるのか?」
「鬼木議員の指摘はもっとも。政府は透明性を持って運用してほしい。」
「中小企業への支援は必要。もっと積極的に進めるべきだ。」
「アクセス・無害化措置が他国とのトラブルを招かないか心配。」
「国会の報告が件数だけでは不十分。内容もちゃんと示してほしい。」
鬼木議員は、サイバー防御法案の必要性を認めつつも、運用における透明性、国民の信頼確保、そして法制度の慎重な設計が重要であると強調。今後、政府がこれらの課題にどう対応していくかが注目される。