2025-12-05 コメント: 1件 ▼
日本が挑む深海6000m国産レアアース開発、中国輸出規制で高まる戦略的価値
小野田大臣氏は"特定国に依存しない安定した国産レアアースの供給体制の実現を目指す本事業は、我が国の経済安全保障上極めて重要である"と強調しています。 「経済安全保障上重要技術育成プログラム(Kプロ)」において、レアアースを使わない磁石の開発や、レアメタル使用量を低減した耐熱超合金の開発を推進しています。
日本の経済安保戦略始動
南鳥島レアアース開発で中国依存脱却へ、資源大国への転換点
2025年12月5日、小野田紀美経済安全保障・科学技術政策担当大臣氏が記者会見で、南鳥島沖の国産レアアース採掘試験への強い期待を示しました。小野田大臣氏は"特定国に依存しない安定した国産レアアースの供給体制の実現を目指す本事業は、我が国の経済安全保障上極めて重要である"と強調しています。
深海6000メートルからの挑戦が始まろうとしています。2026年1月から2月にかけて、海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」を使って、南鳥島沖合で試験採掘を実施する予定です。この国家的プロジェクトには、政府の総合経済対策で164億円の補正予算が計上されています。
中国輸出規制で供給リスク深刻化
この取り組みの背景には、中国によるレアアース輸出規制の強化があります。2025年4月、中国は自動車、エネルギー、防衛産業等で用いられるサマリウム、ガドリニウム等を含む7種のレアアースについて、輸出管理の強化を公告し、即日実施しました。
中国が規制を強化したこれらの重希土類は、日本産業の根幹を支える重要な素材です。EV用モーターに使用されるネオジム磁石の補助材料であるジスプロシウム、テルビウムなどのレアアースは、ほぼその100%を中国に依存している状況です。
規制により、5月1日時点の欧州における取引価格は、ジスプロシウムが1キログラム850ドルと規制前の4月初旬から3倍、テルビウムも3,000ドルで3倍に高騰しています。日本企業も深刻な影響を受けており、通常であれば1〜2か月で入荷する品物が、今回は約4か月かかっている状況が報告されています。
「中国のレアアース規制で部品の納期が読めない」
「電気自動車の製造に支障が出始めている」
「代替材料の確保が急務になった」
「南鳥島のプロジェクトに期待が集まっている」
「国産資源で安定供給を実現してほしい」
代替技術開発も同時進行
小野田大臣氏は、資源開発と並行して代替技術の重要性も指摘しています。「経済安全保障上重要技術育成プログラム(Kプロ)」において、レアアースを使わない磁石の開発や、レアメタル使用量を低減した耐熱超合金の開発を推進しています。
具体的には、既存の永久磁石に代わる重希土フリー磁石/レアアースフリー磁石の新たな製造プロセス開発と次世代磁石に適したモーターの設計開発が進められており、研究開始後3年を目途に等方性ネオジムボンド磁石を代替可能な磁石の開発を目指しています。
民間企業でも取り組みが加速しており、デンソーは鉄とニッケルのみで構成しレアアースが不要な磁石を5〜10年内に実用化する方針を示しています。プロテリアルもレアアースの「重希土類」を使わない磁石を開発し、実用化に向けた取り組みを進めています。
世界最高品位の資源ポテンシャル
南鳥島沖のレアアース泥は、中国の陸上鉱山の20倍の品位を持つ、世界最高品位の「超高濃度レアアース泥」とされています。南鳥島周辺だけでも、レアアースの埋蔵量は世界3位の規模の1600万トンがあると推定されており、日本の年間需要の数十年から数百年分に相当する莫大な資源ポテンシャルを持っています。
2027年1月には、1日当たり約350トンの採鉱、揚泥試験を行い、陸上に輸送後、分離・精製する計画が立てられており、日本が資源大国として新たな地位を確立する可能性を秘めています。
小野田大臣氏が強調する「息の長い支援」により、日本の経済安全保障戦略の転換点となるこのプロジェクトの成功が、国際的な資源バランスを変える可能性があります。中国依存からの脱却を目指す日本の挑戦は、世界各国からも注目されています。
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