2026-02-09 コメント投稿する ▼
松原仁氏が東京26区で落選、拉致問題担当大臣経験者が議席失う
2026年2月8日投開票の衆議院議員総選挙で、北朝鮮による拉致問題の解決に長年尽力してきた無所属前職の松原仁氏が、東京26区で落選しました。当選9回を誇り、民主党政権で拉致問題担当大臣を務めた松原氏は、自民党新人の今岡植氏に約1万票差で敗れ、議席を失うことになりました。 9日、松原氏は自身のフェイスブックに投稿した動画で「有権者の気持ち、民意を謙虚に受け止めたい。政治家としてこれからも頑張っていく。拉致問題など喫緊に解決しなければならない課題に取り組んでいく」と述べ、議席を失っても拉致問題解決への取り組みを続ける決意を表明しました。
拉致問題一筋の政治家人生
松原氏は1956年東京都板橋区生まれで現在69歳です。早稲田大学商学部を卒業後、松下政経塾に第2期生として入塾し、政治家としての基礎を学びました。1989年に東京都議会議員に初当選し2期務めた後、2000年の衆院選で民主党公認で初当選を果たしました。
松原氏の政治活動で最も際立っているのが、拉致問題解決への一貫した取り組みです。2002年に北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟が発足した際、事務局長代理に就任しました。その後、2011年11月に国土交通副大臣に就任するまで事務局長を務め、拉致問題解決に向けて積極的に活動してきました。
2012年1月、野田第1次改造内閣で国家公安委員会委員長として初入閣し、拉致問題担当大臣と内閣府特命担当大臣を兼務しました。野田第2次改造内閣でも留任しましたが、同年10月の野田第3次改造内閣発足に伴い、就任後9か月で退任することになりました。
退任時の記者会見で松原氏は「日朝の本協議が行われて、8月から始まっている中において、拉致問題担当大臣の任から外れることは、私としては、極めて心残りである」と悔しさをにじませています。拉致問題への強い思い入れがうかがえる発言でした。
「拉致問題は国家の責任で解決すべき課題なのに」
「拉致担当大臣経験者が落選とは残念だ」
「松原さんは本当に拉致問題に熱心だったのに」
「立憲離党して無所属で戦うしかなかったのか」
「ベテラン議員が次々落選する厳しい選挙だった」
立憲離党と東京26区での挑戦
松原氏は長年、民主党や立憲民主党に所属していましたが、2023年6月に立憲民主党に離党届を提出しました。衆院小選挙区の定数「10増10減」に伴う選挙区調整で、希望する東京26区からの出馬が認められなかったためです。
松原氏の地盤だった旧東京3区は、新たな区割りにより新3区と新26区に分かれることになりました。東京都議会議員時代からの地盤である大田区が含まれる26区での立候補を希望しましたが、立憲民主党都連は新3区での立候補を求めました。
離党会見で松原氏は「公認を待っていても見通しが立たない。新選挙区で活動を始めると決意し、けじめをつけた」と説明し、次期衆院選は立民を離れて26区から立候補すると表明しました。衆院会派「立憲民主党・無所属」には残る考えを示していました。
今回の衆院選では、東京26区で無所属として戦いましたが、自民党新人の今岡植氏に約1万票差で敗れました。
議員としてのこれまでの実績
松原氏は当選9回のベテラン議員として、拉致問題以外にも多くの分野で活躍してきました。衆議院では海賊行為対処並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会委員長、北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長などを歴任しました。
民主党では国会対策委員長や東京都連代表も務め、党の要職を歴任しています。議員連盟では、日本の領土を守るため行動する議員連盟事務局長や、ベジタリアン・ヴィーガン関連制度推進議員連盟事務局長なども務めてきました。
民主党・立憲民主党に所属しながらも、保守的な政治スタンスで知られ、外国人地方参政権や選択的夫婦別姓など革新的な法案には慎重な立場を取ってきました。このため「立憲民主党内では浮いた存在」とも評されることがありました。
拉致問題解決への思い
松原氏は拉致議連幹事長として、拉致被害者家族との交流も深く、問題解決に向けた強い思いを持ち続けてきました。過去のインタビューでは「拉致問題で北朝鮮が協力すれば、1兆円の経済支援をする準備があると北は理解している」と語り、経済支援をてこに解決を図る可能性にも言及していました。
また「北朝鮮の経済にとって日本はドル箱。金正恩政権が拉致問題に手を染めたわけではないので、この際、情報を出しきって全て終わらせたいと思っている人たちが周囲にいる」と分析し、解決の可能性を探ってきました。
今回の落選により国会議員としての立場は失いましたが、松原氏は拉致問題解決への取り組みを続ける決意を表明しています。拉致被害者の帰国を実現するため、民間の立場からどのような活動を展開していくのか注目されます。