2025-07-21 コメント投稿する ▼
自民・木原誠二氏が進退に言及 執行部批判噴出 31日の両院懇で責任論が焦点に
自民党内に波紋 木原選対委員長が進退に言及 執行部責任めぐり火種続く
2025年7月21日、自民党の木原誠二選挙対策委員長が、自身の進退について「しかるべきタイミングで考えたい」と発言したことで、同党内に新たな緊張が走っている。発言は同日放送のBSフジの番組内でなされたもので、「選挙責任者として、まずは検証と分析が必要。その上で身の処し方を判断したい」と述べた。
木原氏の発言は、参院選で与党が過半数割れとなった責任の所在が議論される中でのもの。党内ではすでに執行部に対する批判が高まりつつあり、7月31日に予定される両院議員懇談会が一つの山場となりそうだ。
石破首相は続投容認の構えも…党内からは異論続出
一方、石破茂首相(自民党総裁)は同日午後の記者会見で、党役員人事や内閣改造について「9月末の役員任期を踏まえて考えていく」と述べ、執行部の即時辞任には否定的な姿勢を示した。
これに対し、党内では異なる声も強まっている。河野太郎選挙対策委員長代理は東京都内で記者団に対し、「幹事長がすべての責任を取って辞表を出すべきだ」と発言。森山裕幹事長の続投方針に真っ向から異議を唱えた。
参院選では、都市部を中心に自民党候補が相次いで議席を落とし、特に無党派層の支持離れが目立った。党内ではこの敗因をめぐり、「戦略ミス」と「候補者調整の失敗」を指摘する声が相次いでいる。
責任論の焦点、7月31日の両院懇へ
党内ではすでに31日に両院議員懇談会を開く方針が決定しており、この場で執行部の責任を問う声がどれだけ上がるかが注目される。形式上は意見交換の場だが、過去には執行部交代のきっかけとなった例もあり、今回も波乱の可能性が否定できない。
特に問題視されているのは、選挙戦中に政策の焦点が定まらなかったこと、選対と現場の意思疎通の不十分さ、そして一部の幹部による政権浮揚策の欠如である。
石破政権としては「人事は9月」という時間軸を維持しつつ、野党の追及や世論の反応を見極めながら、最小限の傷で政権を維持する構えだとみられる。
市民の声「敗北の責任、誰が取るのか」
SNSでは、自民党の選挙敗北に対する責任論に注目が集まり、有権者の間でも様々な意見が飛び交っている。
「なんとなく責任をぼやかして乗り切ろうとしてるのが見え見え」
「選挙の顔がいないのに、ずるずる続けても支持は戻らないと思う」
「河野さんが言うように、トップが責任取らないと始まらない」
「木原さんはまだマシ。ちゃんと自分の責任を言葉にしてる」
「石破さん、好きだけど、このままだとダメになる。変化が必要」
有権者は「勝った時だけ功績を語り、負けた時は責任のなすり合い」といった旧態依然とした政治のあり方に強い不満を抱いている。
進退の行方と政権の行方が重なる夏
政府・与党は8月1日に臨時国会を召集する方向で最終調整に入っており、22日にも野党側に正式打診を行う見通しだ。
この臨時国会では、補正予算の議論と並行して、選挙結果に対する総括や政権の信任を問う声も高まりそうだ。今後、内閣改造や党役員人事をめぐって、石破首相がどこまで決断を下すのか。それとも、党内の圧力によって「追い込まれ改造」に至るのか。
木原氏の「身の処し方を考える」という言葉は、単なる個人の進退問題にとどまらず、自民党全体の今後を象徴するひとつの転機とも言える。