2025-04-30 コメント投稿する ▼
公約沖縄ゆいレールが3両編成を倍増へ 197億円投資で混雑緩和・駅拡張・延伸構想も視野に
ゆいレール、3両編成倍増へ 197億円で輸送力強化
沖縄都市モノレール(通称・ゆいレール)は、2029年度までの5年間で総額197億円を投じ、輸送力を大幅に引き上げる中期経営計画を打ち出した。主軸となるのは3両編成車両の導入拡大で、現在4編成ある3両編成を9編成に増やす。また、混雑の激しい主要駅の施設拡張にも乗り出す方針だ。
混雑緩和を狙い3両編成を倍増
ゆいレールは、那覇空港と浦添市のてだこ浦西駅を結ぶ全長17kmのモノレールで、観光客や通勤客の利用が年々増加している。特に観光シーズンや朝夕のラッシュ時には、車内が満員となることも多く、快適な移動環境が課題となっていた。
このため、昨年導入を開始した3両編成の車両を、現在の4編成から5編成増やして9編成にする計画が盛り込まれた。これにより、1日の輸送人員は現在の6万人から、2029年度には7万1千人へと増加させる見通しだ。3両編成の車両は最大251人を乗せられ、従来の2両編成(165人)に比べて約5割多くの乗客を運ぶことができる。
駅舎の拡張で「待ちすぎ」解消へ
列車の増強だけでなく、駅の混雑緩和も急務となっている。特に乗降客の多い那覇空港駅や県庁前駅では、エレベーターの待ち時間が長くなるなど、利便性の低下が課題とされてきた。
ゆいレール側は那覇市と協議を進め、これらの駅についてホームの拡幅やエレベーターの増設など、ハード面の強化に着手する方針だ。県庁前駅の増築については、2027年度の事業化を目指して調整が進められている。
財務の立て直しも視野に
一方で、ゆいレールはこれまでの大型投資の影響で、2024年3月時点で約15億円の債務超過にある。今回の経営計画では「債務超過からの脱却」も掲げられ、輸送収入の増加に加え、広告収入の拡大や省力化投資による運転コストの抑制などで収益改善を図る。
計画の柱として、「安全安定輸送」「需要拡大対応」「人材確保と組織強化」「経営効率化」「財務基盤の強化」の5点が掲げられており、単なる輸送量アップにとどまらない構造改革を目指す姿勢がうかがえる。
将来的な延伸構想にも期待
今回の設備投資と並行し、将来的な路線の延伸構想も引き続き検討されている。候補として挙がっているのは、現在の終点・てだこ浦西駅から琉球大学方面や豊見城市・糸満市方面への南進などだ。いずれも交通の利便性向上だけでなく、地域の発展や観光振興への寄与が期待されている。
- ゆいレールは2029年度までに3両編成を4→9編成に増強
- 那覇空港駅、県庁前駅で駅舎の拡張工事を計画
- 過去の投資で生じた債務超過からの脱却を目指す
- 将来的な延伸で、地域経済への波及効果も視野に
沖縄の都市交通の要として存在感を高めるゆいレール。その進化は、単なるモノレールの増車にとどまらず、地域の未来像をも左右する重要なプロジェクトとなりそうだ。
この投稿は玉城デニーの公約「沖縄都市モノレールの3車両化に向けて取り組みます。」に対する評価として投稿された情報です。この公約は33点の得点で、公約偏差値66、達成率は60%と評価されています。