2025-02-04 コメント投稿する ▼
普天間基地周辺のPFAS汚染源、専門家会議が飛行場内施設に絞る
■専門家会議の総括
会議の座長である平田健正和歌山大学名誉教授は、汚染源について「飛行場で泡消火剤の使用が確認された格納庫や消火訓練施設と言って間違いない」と明言した。これにより、普天間飛行場内の消火訓練施設や格納庫が汚染源である可能性が高まった。
■調査結果の詳細
県の調査によれば、普天間飛行場周辺の地下水は大きく三つの流域に分かれており、いずれの流域でも飛行場上流では高濃度のPFASは検出されず、飛行場下流で検出されている。特に、消火訓練施設がある北側の流域(E流域)下流では、フェンス至近のモニタリング地点で国の暫定指針値の92倍に相当する4600ナノグラムが検出された。また、格納庫がある南側の流域(C流域)下流でも、1000ナノグラムを超える地点が確認されている。
■汚染メカニズムの把握
C、E両流域では、過去の泡消火剤の主成分であるPFOSや、新たな泡消火剤の主成分が変化した物質(6:2FTS)などの構成比が類似している地下水の流れも確認された。これらの結果を踏まえ、専門家会議は「(基地由来の)汚染メカニズムがおおむね把握された」と判断した。
■米軍への立ち入り調査要求
米軍は基地内への立ち入り調査を拒んできたが、県は専門家会議で得られた結論を国や米軍に示し、改めて立ち入り調査を要望する方針を示している。宜野湾市の佐喜真淳市長も、市として「普天間飛行場負担軽減推進会議」の作業部会で飛行場への立ち入り調査を政府に求めていると述べており、今後の対応が注目される。