2025-11-12 コメント: 1件 ▼
佐藤啓官房副長官にコロナ補助金詐欺疑惑団体から献金 慌てて翌日返金の"火消し"
週刊文春の報道により、佐藤氏の政治団体がコロナ補助金を不正受給していた医療法人から献金を受けていたことが判明し、政治とカネをめぐる問題がさらに深刻化しています。 週刊文春の取材により、佐藤啓氏が代表を務める「自由民主党奈良県参議院選挙区第二支部」が、2022年度に愛知県一宮市の医療法人有俊会から10万円の献金を受けていたことが確認されました。
コロナ補助金不正受給団体からの献金が発覚
週刊文春の取材により、佐藤啓氏が代表を務める「自由民主党奈良県参議院選挙区第二支部」が、2022年度に愛知県一宮市の医療法人有俊会から10万円の献金を受けていたことが確認されました。
問題となっているのは、この有俊会が運営する「いまむら病院」が、新型コロナ対策の補助金を虚偽申請した詐欺の疑いで、2025年10月末に名古屋地検特捜部の家宅捜索を受けていることです。
愛知県の調査によると、有俊会は2020年から2023年にかけて計約4億5000万円を不正受給していたと認定されています。関連補助金の総額約17億6000万円の返還も求められており、不正の規模は極めて大きなものとなっています。
「また裏金議員の新たな問題が出てきた」
「コロナ補助金詐欺の病院から献金とは酷い」
「高市首相はなぜこんな人を重用するのか」
「慌てて返金って完全にアウトでしょ」
「政治とカネの問題が次から次へと」
旧安倍派同士のつながりが浮き彫りに
今回の献金問題で注目すべきは、有俊会の理事長で元衆院議員の今村洋史氏も、佐藤氏と同じく旧安倍派所属だったことです。今村氏自身も派閥裏金事件で220万円の不記載を認めた裏金議員の一人でした。
今村洋史氏は医師でもあり、2012年に日本維新の会から立候補して初当選し、1期務めた後、2015年に自民党に入党しました。旧安倍派に所属していましたが、2024年の衆院選では派閥裏金事件を受けて公認を得られず、出馬を断念していました。
つまり、不正受給をしていた時期に献金を受け取っていたことになり、しかも献金者と受領者がともに同じ派閥の裏金議員という構図が明らかになりました。
慌てての返金処理が問題視
佐藤氏の事務所は週刊文春の取材に対し、「政治資金規正法に則った寄附であるのかを確認した上で適法に受けたものと承知しているが、道義的観点から返金した」と回答しました。
しかし、返金時期を尋ねると「2025年11月11日」と答えており、これは週刊文春から質問が届いた翌日だったのです。この慌てたような返金処理のタイミングは、問題の発覚を受けて急遽対応したものと受け取られても仕方ない状況です。
いまむら病院の不正受給の詳細
有俊会が運営するいまむら病院の不正受給は極めて悪質なものでした。虚偽の納品書や水増しした領収書を提出するなどの手口で、新型コロナ対策の補助金を不正に受給していました。
具体的には、医療機器の納品書を偽造したり、消毒費用を水増ししたりしていたほか、領収書の日付や通帳写しの改ざんも行っていました。2024年11月に会計検査院が約1億6000万円の過大受給を指摘したことから発覚し、その後の愛知県の調査で不正の全容が明らかになりました。
愛知県は2025年3月、悪質性が高いとして交付決定を取り消し、関連補助金の全額約17億6500万円に加算金約5億円を含む計約22億6500万円の返還を病院側に要求しました。
佐藤氏の政治的立場への影響
佐藤啓氏は現在46歳で、高市早苗首相と同郷の奈良県出身です。自民党総裁選でも当初から高市陣営に参加するなど、首相の厚い信頼を得て官房副長官に起用されました。
しかし、派閥裏金事件で計306万円のキックバックを受け取り、政治資金収支報告書を修正した経緯があります。さらに、今年7月の参院選では非改選だったため、選挙による有権者の審判を経ていない状況での要職起用に野党が強く反発し、参院で「出入り禁止」状態が続いています。
高市首相の任命責任が問われる事態
今回の献金問題により、高市首相の佐藤氏重用への疑問の声がさらに高まることは避けられません。週刊文春は「なぜ高市早苗首相は彼を重用するのか」と問いかけており、首相の任命責任や政治的判断力が厳しく問われることになりそうです。
佐藤氏は本来、政府を代表して参院の議院運営委員会理事会などに出席する立場ですが、野党の反対により機能不全状態が続いています。今回の新たな問題発覚により、野党からの追及はさらに激しくなると予想されます。
コロナ禍で多くの国民が苦しむ中、医療機関が補助金を不正受給し、その医療機関から政治家が献金を受けていたという構図は、国民感情を大きく逆なでするものです。政治とカネの問題への根本的な対応が求められる中、佐藤氏の進退問題も含めて政府の対応が注目されます。